2013年12月16日月曜日

上海からの日帰り旅行(2013年11月30日)

北京から上海まで南下すると気温は少し上昇する。

北京の次に訪れた青島は青島ビール工場があるビールストリートや海水浴を楽しめるビーチで有名だが、自分が訪れたのは今回の旅において一番寒い氷点下で、
オフシーズンだった。
寒い上に風も強かったので、街歩きするのもままならなかったが、せっかくなんでビールストリートは歩き、ビーチも訪れた。
空気が澄んでいるのかどうかは謎だが、海に沈む夕日は美しかった。




青島からは一気に上海まで南下する。
21時発の夜行バスなので、寒さに耐えつつ、バスターミナルで待つ。
バスはいわゆる棺桶バスで、車内には椅子の代わりに二段の寝台が三列ずつ並んでいる。
ずっと寝てればいいだけなので楽だが、ひたすら仰向け状態なのも疲れてくる。
だからだろうか、棺桶バスを降りると体が痛かった。

青島から10時間、朝7時頃に上海に到着。
朝方はさすがに冷えるが、日中は15度くらいまで上昇するので、氷点下の青島からやってくると気分も穏やかになる。
上海では今回の旅では初めて相部屋のドミトリーを利用する。
上海の滞在は11月28日からの5日間だが、実は12月1日に上海マラソンがあるそうで、6人部屋のドミトリーはマラソンに参加する中国人でいっぱいだった。
いびきがうるさく、早朝トレーニングのためか、5時からやかましかったり、夜は汗臭いのが厳しい。

上海もまた北京同様大気汚染がひどいそうだが、自分が到着して数日は快晴で空気も澄んでいるように感じる。
西洋風の建物が並ぶバンドの遊歩道からは絵に描いたような上海のスカイラインを眺めれる。
2014年に完成すればドバイのバージュハリファに次いで世界で2番目に高いビルとなるらしいシャンハイタワーも建設が進んでいる。



実はこれまでの中国の街と異なり、上海の訪問は初めてではない。
2005年、2009年に続き今回で3回目。
5日間上海をひたすら探索するのも面白いが、今回は日帰りでシータン(西塘)に行ってみる。
上海の周辺には蘇州をはじめ、ベニスのように水路が張り巡らされた街が多い。
シータンもその一つで、数年前に上海を旅行し、シータンを訪れた友人に話を聞いて興味を持った。
ミッションインポシブル3でトムクルーズが走り回っていた運河の街は映画のセットではなく、実際にシータンで撮影されたらしい。

事前に時刻表をチェックした上海南駅近くのバスターミナルからバスに乗り、シータンへ。
朝8時過ぎにバスターミナルに着いたのに、バスに乗ると定員100パーセント。
この日は土曜日なので自分のように上海から日帰りで訪れる人が多いようだ。
嫌な予感がする。
シータンには1時間くらいで到着する。

土曜日の訪問は失敗だったのか、いきなり観光地の洗礼を受ける。
小学生の遠足らしい団体がシータン旧市街の入り口を埋めていた。
100元(1700円)の入場料を払い、狭い土産街に入っていくと、闘牛から逃れる群衆のような勢いで小学生の団体が駆け抜けていった。


それでも午前中はまだ混雑していなく、のんびりとしたシータンを見て回る。
やはり水路がある街は心も洗われる気がする。



ガイドブックは持ってなくても、小さな街だし、街中で見かける地図を見ながら歩けるのでいい。
狭い路地を探索するのも興味深い。




午前中はよかったものの、午後からはツアーの団体も含め多くの観光客で凄まじい人混みになる。
土日の原宿、竹下通りのように雑貨や買い食いの店が並ぶ通りは通行が容易ではない。
地元の人にも人気の観光地は土日は避けるべきだといい教訓になった。

ダウンを着て歩き回っていると、脱いでもいいかなと思えるほど穏やかな天候だった。
釜山からソウルに入って以来一度も脱ぐことがなかったダウンを11月の最終日に脱げそうというのも不思議なものだ。
冬の到来により寒さがつのるスピードを中国大陸を南下していくスピードが追い越した気がする。
水路沿いでは若者が絵を描いていたり、水鳥を連れたおじさんが舟を漕いでいたりとのんびりとした光景が広がっている。
上海からわずか1時間ちょっとでこんな平和な風景を目に出来ると知った。
土産通りは相変わらず人でごった返しているけど。




夕暮れが近くなると昼間の観光客の波も引き、静かさを取り戻しつつあるシータンの水のある風景には吸い込まれそうだった。
シータンでは夕暮れ近くまで水路沿いの探索を楽しみ、気温が急激に下がった18時にバスで上海に戻る。
つい先ほどまでシータンの水路の街にいたのが信じられなくなるほど上海の夜は輝いていた。







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