2015年2月28日土曜日

シンガポールからのモルディブ旅行(2015年2月22日)

日本ではツアー料金が高いモルディブ旅行。
なんとシンガポールからでは航空券とホテル代5泊で56000円だった。
シンガポールが旧正月の連休中だからではなく、
ちょうど自分の誕生日がシンガポール滞在期間と重なるのでモルディブでのバカンス決行。
もう30代後半になってハネムーンまで待つなんて言ってられない。

昨年9月のシンガポール滞在中にふと地図をみると、
シンガポールからモルディブが意外と近いことに気がつき、
漠然とモルディブに行ってみたいと思った。
このときにはすでにオーストラリア滞在やニュージーランド旅行をした後、
今年の2月に快適すぎるシンガポールで再びプチ滞在すると決めていたので、
前もっていくつかの旅行会社をあたってみた。

リトルインディアのいくつかの旅行会社ではモルディブのツアーが30万円前後と日本と変わらなく、
バックパッカーとして非現実的な高級バカンスだったが、
チャイナタウンでは10万円以下のツアーパンフレットを発見。
チャイナタウンMRT駅の北側にある巨大なPeople Park Complexにひしめく中華系の旅行会社で料金を尋ねて廻ると、
2人からだと10万円以下のフリープランのパッケージがあるものの、
1人だと割り増しで20万近くになるとのことだった。
確かにハネムーンのイメージがあるモルディブに男1人で行くことなど想定外なのだろう。
旅行会社の人も伴侶ありを前提に説明してくれ、
1人旅であると明かすと怪訝な表情を浮かべたものだった。

そんな中、とある小さな旅行会社が6万円という料金をオファーしてくれた。
最初は冗談かと思ったけれども、内訳を尋ねると、
航空券はLCCのタイガーエアで4万円、
ホテルはMaafushi(マーフシ島)滞在で3泊2万円、
あとは空港からマーフシ島までのスピードボート代が5000円前後とのことだった。
安く泊まれるマーフシ島が気になる。

ネット情報を調べたり、本屋のロンプラを立ち読みして、
1泊5〜15万円する小さな一つの島全体が一つのリゾートになっている、
いわゆる1島1リゾートの水上コテージとは異なり、
マーフシ島のホテルは1泊4〜7000円で泊まれるもの。
ゼロが一つ少ないのは大きすぎる値段の違い。
そもそもマフーシ島はリゾートではなく、ローカルなモルディブ人が住む小さな島のようだ。
さらに調べてみると、近年マーフシ島には個人旅行者用な手頃なホテルが増えており、
このローカルな島を起点としてツアーで近くの1島1リゾートを訪問できるらしい。
もちろん水上コテージ宿泊に憧れているものの
1泊10万円を出すのは不可能なのでマーフシ島を目指したい。
スピードボートは5000円もするが、マレからのローカル船が200円なのも魅力的。

予約サイトでチェックするとマーフシ島のホテルは確かに安く、
1泊4千円以下のものもあった。
また、シンガポールからの往復航空券はLCCのタイガーエアだとプロモーションで3万円以下だったりする。
ただ空港近くの首都マレからマーフシ島へのローカル船が1日一本だったり、
金曜や土曜が運休だったりと注意が必要になる。

日程は2015年2月21日から2月26日までの5泊6日。
どうしても誕生日を滞在期間に入れたいこと、
1日一本のローカル船のスケジュールと飛行機の到着、出発時刻を考慮して、
最終的にはシンガポールから直行便があるLCCのタイガーエアではなく、
コロンボ経由のスリランカ航空の往復券をオーストラリア滞在の昨年末に購入した。
宿泊先はアゴダの予約サイトを利用してマーフシ島の3000円ちょっとのホテルに3泊、
そして前後は首都マレではなく、
空港に隣接したHulhumale(フルフマレ島)の5000円ちょっとのホテルに2泊。
尚、26日にマレ空港を夜発ち、
スリランカ航空の乗り継ぎのためコロンボ空港で徹夜してからシンガポールに戻る。


2月21日。
昨年計画したシンガポールからのモルディブ旅行が旧正月の連休中に実現する。
もちろん旅程計画中は旧正月と重なるとは思っていなかった。
シンガポールでの旧正月のリバーホンバオやカウントダウンの花火の余韻が冷めぬ中、
夢うつつの気分で2週間過ごしたPatとホステルの前で別れてチャンギ国際空港へ。
恐れてた連休中の人混みはなく、空港は意外と閑散としていた。
それでも旧正月の雰囲気は漂っている。



15時出発のスリランカ航空のチェックインカウンターは2時間前にオープンし、
係員に尋ねられて窓側席をリクエスト。
思えばちょうど21日で今回の世界周遊に出てから1年4ヶ月が経つのだが、
LCC以外の航空会社は初めてかもしれない。
バリ〜メルボルン、シドニー〜ニュージーランド、シドニー〜シンガポールでは
フライト時間が長いのに機内食がなくて空腹感と戦ったものだ。
早くも機内食やアルコールが楽しみになってくる。
とはいえ、15時離陸まで時間があるのでトランジットルームで美味いラクサを食べたり贅沢をする。
せっかくモルディブへバカンスに行くのだから空港からすでに節約モード解除。


乗り込んだスリランカ航空は久しぶりにパーソナルエンターテインメントが搭載されており、
離陸前から音楽を堪能。
iPhoneでルートもチェックする。



陽光に包まれたチャンギ国際空港を離陸してすぐに小国シンガポールが見えなくなる。
窓の外に見えるシンガポール近くのインドネシアの島々が旅情を誘う。
窓際を確保してこそ空の旅である。




やがてスリランカ風カレーの機内食が出て、
赤ワインも頼んでちょっと贅沢な気分も味わう。
しばしバックパッカーであることを忘れてしまいそうなモルディブ旅行になるかもしれない。


パーソナルエンターテインメントで東京を舞台にしたロストイントランスレーションの映画を見つつ、
スマトラ島の沿岸や名も知らない小さな島を眺める。




スリランカ航空は4時間弱でコロンボ到着。
2時間半の時差に腕時計を合わせ、乗り継ぎ便に備える。
コロンボを出発する18時にはちょうど夕日が沈むところだった。




スリランカの首都コロンボからモルディブの首都マレまで1時間ちょっとのフライト。
日中だとモルディブの環礁が飛行機から見えそうだが、夜は真っ暗。
それでも、空港着陸前に黒い海に点在する宝石のような島々の灯りが見え、
一気にテンションが上がる。
まさか今回の世界周遊中に訪れるとは夢にも思わなかったモルディブがすぐ真下にある。

飛行機を降りてイミグレの列に並んで早々、
モルディブの別の側面を目、鼻、耳を通してつきつけられる。
まずはインド人と同様、モルディブ人のスパイスがきいた匂い。
中東のオマーンやUAE、イランで嗅いだ香水の懐かしさも漂っている。
モルディブ人は見た目はインド人、スリランカ人と区別ができるものではない。
そして、中国人団体客の多さとやかましさ。
中華圏の旧正月なので本土からの人々が多く、空港ターミナル内では中国語が飛び交い、
耳に優しいシンガポール人の中国語ではなく、
大陸人の音量マックスの中国語がこだましていた。

イミグレと荷物検査を終え、すでに外のようなアライバルホールのインフォメーションで
ネット予約した空港近くフルフマレ島のホテルUI Innへの行き方を尋ねると、
数分でホテルからのお迎えが来てくれた。
夜なのでフルフマレ島の様子もむろん海の美しさも分からないが、
まずはモルディブ到着初夜。
オーストラリア、ニュージーランド、シンガポールではずっとドミトリーだったので、
昨年のインドネシア以来の個室。
しかもエアコン完備、冷蔵庫、テレビ、バスタオルつきの真っ当なホテルである。
アジアで1000円以下の安宿ばかりに泊まり、
オセアニアでは他人のいびきがうるさいドミトリーに泊まってきた身にすると、
ちょっと狭い個室でもついつい顔がにやけてしまう。



一夜明けたモルディブ2日目はフルフマレ島からマレ経由でマーフシ島に向かう。


翌朝は7時前に起き、ホテルの朝食を食べてからフルフマレ島の港に送ってもらう。
たまたまUI Innには同じくマーフシ島へ行くフィリピン人カップルがいたので一緒に行動する。
フルフマレ島から首都マレにはローカル船で30円と安い。
フルフマレ島からのフルフマレ•フェリーターミナル、
マーフシ島行きのVillingiliフェリーターミナルは
それぞれマレの北東、南西と楕円型の島を貫通する必要がある。
小さなマレとはいえ、縦横断すると1キロ以上あり、
フィリピン人カップルとタクシーをシェア。
午前10時発のマーフシ島行きのローカル船に十分間に合う。
ちなみに1日一本と聞いていたマレ〜マーフシ島の船のスケジュールは
マレ発マーフシ行きが土曜運休、午後15時発の他に午前10時発があったりとまちまち。
マーフシ発マレ行きは金曜運休、午前7時半発のみらしい。

新婚さんしかいないと思っていたモルディブだけれども、
昨夜空港での中国人の団体といい、西洋人のバックパッカーもマーフシ島行きの船にいたり、
個人旅行者も多いようだ。
むろん、中国人夫婦、家族連れ、西洋人女性2人組、カップルのバックパッカーと、
自分のような一人旅は一度も見かけないが…。

南の楽園モルディブのイメージを覆す世界一人口密度が高い首都マレの海からして透明度抜群。
旅行者よりも地元のモルディブ人が多いローカル船に乗りつつも環礁の海に期待してしまう。



スーツケースで溢れるローカル船はゆっくりとマレのVillingiliフェリーターミナルを離れる。
世界一の人口密度と言われるだけあって小さな島に雑居ビルが密集している。



マレを離れて20分くらいでいきなり水上コテージが並ぶ1島1リゾートが現れる。
船に乗っている外国人は席を立ち、写真を撮りまくり。
海抜が低い小さな島に水上コテージ。
これこそ憧れていたモルディブの原風景だろう。



iPhoneの地図でチェックするとマレ近くにも1島1リゾートが点在しているようだ。
マーフシ島までは約1時間半の船旅。
環礁に美しい島々が散らばる海洋国モルディブに早魅せられている。





気分が高揚する船旅だったにもかかわらず
マーフシ島到着はたいしてインパクトがなかった。
小さな船着場の海水が濁っていたからだろう。


マーフシ島で3泊するArena Lodge Skyの出迎えを見つけ、
モーターバイクでホテルまで連れて行ってもらう。
マレーシアのプルフンティアン島やインドネシアのギリ島よりも小さなマーフシ島でもバイクが走っているらしい。
ただしアスファルトで舗装された道はなく、白い砂の明るい路地が続いている。
雑居ビルが密集し、狭い道にマイクが溢れ返るマレとは違う国のような閑静さが心地いい。




Arena Lodge Skyにチェックイン。
バックパッカーにとって清潔でモダンなホテルであり、
部屋は広く、エアコンやテレビはもちろん、
小さな島なのにWi-Fiが満足に繋がるのに驚く。





1島1リゾートへの日帰り旅行の計画は後々練るとして早速マーフシ島のビーチへ。
ちなみにローカルな島人が1000人ほど住むマーフシ島は完全なるイスラム世界なので、
アルコールは島で売っていないし、モルディブ人の女性は皆頭に黒いスカーフを巻いている。
外国人女性であっても許可された小さなビーチ以外で水着になるのは禁止という。
そのため海水浴が許可されていない北側のビーチには誰もいなく、
物静かな白い砂浜が広がっていた。




はっきりいって砂浜の白さは尋常ではない。
海水も透明で美しく、インドネシアのギリ島を越える青のグラデーションがある。
島人が生活しているマーフシ島からして海のレベルは高かった。
明日、1島1リゾートにいかなくてもいいんじゃないか、と思われるほど
マーフシ島の海に満たされてしまう。
やはりこれだけでもモルディブに来て良かったと実感した。




マーフシ島には3日滞在。
日帰りの起点となるローカルな島は居心地よく、
静かでのんびりできる憩いの島でもあった。








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2015年2月21日土曜日

シンガポールの旧正月カウントダウン(2015年2月19日)

2月18日の旧正月の大晦日、
チャイナタウンのカウントダウンに向けて午後に宿を出て歩いていく。
前夜のマリーナベイでのリバーホンバオの花火が凄かっただけにチャイナタウンにも期待してしまう。
とはいえ、今晩も高層ビル群を背景としたマリーナベイでカウントダウン花火が上がるので
2夜連続リバーホンバオ会場に行きたくもなる。
スケールや美しさでは混雑するチャイナタウンの爆竹が開放的なマリーナの連続花火に勝るとは思えない。




大晦日のシンガポールの街中はいつもどおり観光客が多いものの現地人が少ない気がする。
多くの会社はすでに休みに入ったのか、
普段はスーツ姿の人々であふれているオフィス街、地下街もゴーストタウンに近い。




午後5時頃、チャイナタウンに入る。
ここだけはまるで別世界のように人が多い。
観光客と地元の人々が露店の並ぶ狭い通りを行き来している。


普段は多くの食堂がひらいているpeople's park complexのフードコートも半分以上は休店。
開いている店の中からジャージャー麺を注文し、
カウントダウンまでの長い待ち時間に備える。
これまでのカウントダウン花火待ちと違い、近場にトイレがないものの、
暑い中脱水症状になっては困るので缶の豆乳も飲んでおく。


クローズされているチャイナタウンのメインの通りでは
18時前からフェンスを陣取っている人々がいた。
カウントダウンの特設会場がまだ完成していない時間から待っているようだ。



カウントダウンまで6時間もあるのにできるだけ舞台の近いところ、
フェンスに寄りかかれる最前列を確保して待つ。
これまでの香港やシドニーの年越しカウントダウンと異なり、
ひたすら立ち見でトイレにも行けないのがつらいところ。
まぁ、寒くはないのでトイレ行きの心配はなさそうだが。



とにかく待つだけ。
やがて日が暮れてチャイナタウンのメインの通りを彩るランタンもライトアップされる。



旧正月カウントダウンのテレビ番組のライブ放送が22時から行なわれる様子。
ニュースキャスターがフェンスのすぐ向こうでカメラに向かって実況中継している。
思えば、カウントダウン待ちも含めてテレビ番組のライブに立ち会えることは人生でなかなかない。




21時頃の混雑具合は尋常ではなく、完全に身動きがとれない状態。
しかも油断していると後方の人が割り込んでくるのでのんびり待っていられない。
6時間前から最前列を確保したので最後まで死守する必要がある。




4時間立ちっぱなしで待って、22時からようやく始まった放送ライブは残念ながら失望。
中国語オンリーの番組で、シンガポールでは有名らしいが名前も分からない歌手のライブだったりする。
音楽の嗜好はどちらかといえば年配の方向けである。
また、日本の正月番組に似ていないこともない。
多くの中華系の人々は食い入るようにスクリーンを眺めている。





たまに司会者が多くの観客がフェンス越しに見ている場所にやってくる。
特設会場のスクリーンにときどき観客としての自分の姿が映るので
シンガポールのお茶の間テレビでも映っているはず。




テレビショーの内容はつまらなく、
同じく最前列を陣取っていた隣のインド人カップルは飽きている様子で、
昨夜のマリーナベイでの花火が素晴らしかったことを教えてあげると、
22時半ならまだ間に合うのでチャイナタウンを去り、
マリーナベイでのカウントダウン花火を見に行くと言う。
インド人カップルに勧めながら、
自分もマリーナベイのリバーホンバオ会場に移りたくなってしまう。
ただ、せっかく6時間も場所取りをしてきたのだし、
こういったいかにも中華系の旧正月カウントダウンは初めてなので最後まで見届ける。






そして、24時直前。
ステージに司会者や歌手がいっせいに集い、いきなり10秒前からカウントダウンが始まる。
事前にiPhoneの時計で確認して1分前から身構えていなければ
突然の出来事に昨夜のリバーホンバオのオープニング花火みたいに慌てていただろう。
カウントダウンでメインの通りの爆竹がけたたましい騒音を放ちながら爆発し、
爆竹が終わると頭上に派手な花火が上がった。
マリーナベイの洗練された花火とは違い、中華系らしい華やかさを強調したものだった。
頭上で次々に打ち上がる花火により赤い紙片や粉末が桜の花びらのように舞い散っていたが、
目にしみて痛かった。
いまだかつてないほど人口密度が大きいチャイナタウンで旧正月の新年を迎える。





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