2014年5月6日火曜日

5年ぶりのカオサン(2014年5月5日)

5年ぶりのバンコクでは着いて早々飲み会続きで、
午前3時〜5時頃に眠りにつき、正午前後に起きるという、
数時間の時差がありそうな生活サイクルになってしまった。

シェムリアップ最後の夜は2時過ぎまで
一緒にアンコール遺跡を自転車で廻った旅行者と飲み続けた。
睡眠時間は3時間ほど。
アルコールが完全に抜けていない状態で早朝のバスに乗り、
カンボジア最後の街であるバッタンバンに向かった。

バッタンバンは特に観光スポットがなく、
静かでのんびりできる街だった。
充実していたが慌ただしかったシェムリアップと
何かと目まぐるしく時間が過ぎていきそうなバンコクとの間の
ワンクッションとしてゆったりと過ごす。
観光地化されていないカンボジアの普通の街であるバッタンバンでは
食事が安くて美味しく、100円ちょっと。
カンボジアにいながら安いカンボジア料理が食べられない観光地シェムリアップとは異なる。
日中は暑いので、夕暮れ時から現地人のように川沿いでぶらぶらする。





バッタンバンに2日滞在してから、バンコクへ。
7時頃にエアコンが効いた寝台バスに乗るやいなや眠りに陥ってしまい、
目覚めるとすでに国境の街ポイペトだった。
カンボジア出国は待ち時間なしでスムーズ。
タイ入国もほぼ問題なし。
なぜかイミグレの係員の処理が遅く、列の進み具合が遅かったが。

イミグレの手続きが終わってからはすぐにバンコク行きのミニバン乗り場にたどりつき、
しばらく待って乗客がいっぱいになってから出発した。
途中スコールはあったものの、整備されたタイの道路を颯爽と走っていくミニバン。
バッタンバンから約8時間でカオサンに到着した。
これまで10回以上訪れ、その度に2〜4週間滞在してきたカオサンは
5年ぶりということもあって懐かしい。
見慣れているはずの光景も新しいホテルやファーストフード店が増えて
多少の戸惑いはある。
でも、根本的な部分が変わっていないので安心できる。
見るからにしてバックパッカーではなさそうな観光客が増えても、
世界一のバックパッカー街、カオサンの魅力は変わらない。




訪れるごとに変貌を感じるカオサンでの一番の変化は
歩行者天国の通りを占める露店が多くなったことか。
以前よりも通りの真ん中あたりまで衣服やアクセサリーの露店が並び、
夜になるとお馴染みのパッタイや昆虫の炒め物のカートがど真ん中で開いていたりする。
ただでさえ人が多いのに、露店の占有率が大きくなると、歩きにくい。


カオサンでは毎回いろいろとブームがあるようだ。

以前はコピーCDの露店があちらこちらにあり、大ボリュームで音楽を流していたり、
ハリウッド映画を朝から深夜までテレビで流すレストラン、バーばかりだった。
今回、数日歩き回った限りスポーツやニュースを流しているカフェやバーはあるが、
コピーDVDの映画を放映するようなレストランは一軒しかなかった。
逆に真新しいのは路上で行われるタイマッサージ。
エアコンが効いた屋内ではなく、
蒸し暑い屋外でタイマッサージを受けるのが西洋人は好きらしい。
まったくもって気持ち良さそうには見えないが。


また、2009年に訪れた際にカオサン通りの周辺でちらほら見かけたシーシャ、
水タバコは今が旬なのか、メインのカオサン通りではシーシャバーだらけ。
夜の熱気あふれるカオサンにシーシャの甘い香り漂い、
オープンバーから流れるクラブミュージックの爆音が空気を振動させるのは
かつて見てきたカオサンの進化系のようで新鮮である。



夜のカオサンはじょじょに盛り上がり、23時を過ぎると、
路上の一部がクラブと化してくる。
酔っぱらったクレイジーな西洋人が路上で踊りまくり、
競い合うように大音量のミュージックが放たれる零時から2時までの盛り上がりが凄い。
その中でサソリ売りのおばさんや花売りの少年、
物乞いの障害者が行き交っているカオスがカオサンらしい。




物価が高くなっているバンコクでもカオサンはとりあえず安宿街なので、
今回もカオサン周辺で長居できそうなゲストハウスを探した。
見つけた宿はメインのカオサン通りの西側にあるお寺周辺のちょっと静かで、
落ち着いた通りにあるバーンチャナソンクラーンゲストハウス。
2階建ての木造の民家をゲストハウスにしたようなスタイル。
以前のカオサンの路地には似たような民家の下宿部屋のような宿が多かった。
300円くらいと安いが蚊に刺されまくったのを覚えている。
今回の宿は昔ながらの木造ゲストハウスと異なり、
清潔で内装も悪くなかった。


ただバンコクの物価高の影響か扇風機のツインルーム、
WiFiが部屋で利用可能で250バーツ(750円)。
周辺にはもっと安い料金の部屋はあるものの、
WiFi別料金だったり、ロビーのみ使用可だったりするので、
これくらいの料金が今の相場かもしれない。
ちなみに、初めてバンコクを訪れた2002年に宿泊したゲストハウス数軒のうち、
一軒がまだ残っており、80バーツのオンボロ木造ゲストハウスは外装は以前のままで、
150バーツに値上がりされていた。

バンコクでは初日の夜から3日間、
シェムリアップでアンコール遺跡を一緒に廻ったカップルと再会して深夜まで飲んだり、
ゴールデンウィークを利用して日本から遊びにきた友人と夜の街を徘徊したりと、
日中のバンコクをほとんど見歩くことなく、6日間経ってしまった。
暑さに屈せず街歩きをしなければ、とベッドでぐずつきながら思ってしまう。





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