2016年2月17日水曜日

シャウエンの青があふれる迷宮(2016年2月8日)

モロッコ北部の山奥に青い町シャウエンがある。
魅力的な町が多いモロッコといえでも、
いや世界広しといえどもこれほど青があふれる町もない気がする。
歩いているだけで癒されるシャウエンは平和でこぢんまりとしており、
数日間のんびり過ごすのに最適だろう。


オフシーズンの地中海リゾート、アルホセイマに少なからずがっかりしてシャウエンへ。
距離にすると3時間くらいのバス移動と思っていたが、
リフ山脈の曲がりくねった山道を走って行くので6時間もかかった。
途中、ガードレールのない舗装道路からはみ出し、転落寸前の乗用車を見かけたりした。
対向車のスピードが速かったりと、安心して山脈の絶景を眺めている余裕がない。
また、アルホセイマ12時半発のバスが暗くなってからシャウエンに到着するのに不安が募る。
小さな山中の町なので暗くなっても治安の心配はないけれども、
昔から人気のある観光地なので宿探しが楽でない。
案の定、当初宿泊予定のペンション•モーリタニアは満室で、
お隣のペンションSouikaに宿泊することになった。
まあ、1泊70ディルハム(850円)のシングルで悪くなく、
翌日以降宿を変更することなくずるずると4泊してしまったが。



宿予約なしの飛び込みが普通だったモロッコで珍しく、
ペンションSouikaはオンラインで予約できるホステルらしく、
若い西欧人が多く宿泊している。
モロッコ人しか泊まっていない安宿ばかりに宿泊してきた自分にとって新鮮であり、
久しぶりの旅行者の多さに戸惑いもある。
以前にもまして人気急上昇中のシャウエンの旧市街広場からしてオフシーズンなのに観光客が目立つ。
外国人を1人も見かけなかったアルホセイマと大きなギャップ。



空が澄んでいる翌朝から早速青い迷宮歩き。
ペンションSouikaから一歩外に出るとすでに青い世界が広がっている。


淡いブルーの壁にカラフルな植木鉢が飾られているのがアクセントになる。
今が旬のシャウエンの流行りなのか、あちこちで赤青黄緑茶色の鉢を見かける。



土日を挟んでモロッコ人の観光客が多い中、
お土産屋、雑貨屋が並ぶ通りを歩く。
売られているのはモロッコでどこでも目にするバブーシュや陶器、キーホルダー以外に
山岳地域らしい染め物や塗料が売られている。
マラケシュやエッサウィラのように店への勧誘がしつこくなく、
のんびりと見て廻れる。




シャウエンの根源のような青い塗料。
モダンなテクノロジーで建設されたガラス張りの高層ビル群が密集する大都会も好きだけど、
シンプルな青いペンキだけで統一された小さな町もたまらない。


また、淡いブルーの壁に飾られている絵画や壁絵。
シャウエンの路地を青系統の色だけで描いており、
他の街ならただのアートで終わってしまいそうだが、
そのまんまの風景を映し出した写実的絵画に見入ってしまう。
水色、コバルトブルー、あじさい色、マリンブルー、藍色、
思いつく限りいろんな青色があふれている。



生活臭も漂う青い迷宮をさまよう。
婉曲した階段を上り下りしているだけで楽しい。
ひたすら青があふれる路地をぶらついていると、
海がない山奥なのにダイビングしている気分になってくる。
実際には海でダイビングなんてしたことないけれども。




先が見えない路地を曲がったり、青いトンネルをくぐったりする。




路地の先が行き止まりだったり、
トンネルの先が民家だったりする。
青白い雪が降り積もったような空間が目の間に広がる。
迷路を歩いていて袋小路にぶちあたるのはがっかりするけれども、
シャウエンだと微笑ましく感じてしまうのはなぜだろう。
きっと、本来ならネガティブな迷子になっても幸福感に満たされるからかもしれない。




民家の何気ないドアにも魅了される。
デザインや装飾もいいし、ドアをノックする部分がファティマの手になっていたりする。
そのドアそれぞれが青色なのだから、統一感はやはり素晴らしい。






こういった観光地は下手すると俗なテーマパークのようになりがちだけれども、
シャウエンは生きた町であり、地元の人の生活が滲み出ている。
青い壁に干された洗濯物さえ絵になりそうだ。



若年齢層が多いモロッコだけあって路地で遊ぶ子供達が多い。
カメラ撮影をしている観光客におかまいなしに遊びに熱中している。
そういえば、観光大国のモロッコだからか、
イランのように外国人がカメラをぶら下げていても好奇心むき出しの子供がわらわらと寄ってくることがない。
写真さえなかなか撮らせてくれない子供達にたまには暇な旅人に構ってほしいと思う。




同じく暇そうな猫たちも相手にしてくれない。
青い石段で日向ぼっこに忙しいらしく、近づいても微動たりしない。
あるいはただ単に眠たいだけなのかもしれない。
平和ボケした猫を見ているとこっちまで眠くなってくる。



ドアの前でじゃれあっている猫たちもいる。
もう猫団子のようだ。



癒しと幸福感を与えてくれるシャウエンの青があふれる迷宮。
心から穏やかにさせてくれる青の世界だからこそ治安がいいのかもしれない。
そしてモロッコで珍しいほどゴミが落ちていない町。
青く綺麗な町だとゴミのポイ捨て衝動もなくしてしまうのだろう。





夕暮れ時に旧市街から離れて丘に登ってみる。
高台から青いシャウエンの町を一望できる。


ミニチュアモードにしてみると、ジオラマやおもちゃの町のようだ。


西日に照らされる青い町も美しい。


日が山際に隠れた後の夕焼け。
シャウエンの青さから想像できない赤いものだった。




夜が明ければ再び青い世界。
青があふれる迷宮は迷子になってしまった人さえも幸せにしてくれる。
そんな幸福感あふれる迷宮入りなら悪くないと思った。











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