チュニスを離れて一週間のチュニジア旅行スタート。
のんびり寛いだモロッコ周遊から一変、
チュニス〜カイルアン〜スース〜フームスーク〜スース〜チュニスと駆け足で廻る予定。
モロッコに比べて宿泊費が高めなのがネックである。
チュニスのバスステーションからカイルアンへ。
10年以上前に何らかの写真集で初めて知ったカイルアンはエキゾチックな旧市街がある街として覚えている。
イスラム教徒にとって4番目に重要な聖地であり、
また北アフリカで最古のモスクがあるそうだ。
噛まれる被害がなかったとはいえ、床を徘徊する南京虫を見て不快感に苛まれたチュニスのユースホステルを去る。
宿代が高いチュニスで他にコスパが良くて清潔な宿はなさそうで、
マルタへ飛び立つ前日にもう一泊しなければならないのが苦痛でならない。
バスステーションはメディナのユースホステルから南に1.5キロ、
線路をまたいだ橋を渡った先にある。
午前10時前にバスステーションに到着してカイルアン行きのバス時刻を尋ねると11時半だった。
思っていたほどチュニス〜カイルアンのバスの本数は多くないのかもしれない。
9.5ディナール(600円)のオンボロバスに2時間ちょっと揺られてカイルアンに到着。
曇りがちなチュニスから来ると快晴の空が清々しい。
若干空気も乾燥しているように感じる。
バスステーションを出て目星を立てているメディナすぐ外のホテルSabraまで1.3キロほど歩いていく。
途中ルアージュ乗り場を通り過ぎる。
ルアージュとは満席になったら出発するミニバンで、
中央アジアやコーカサス諸国で一般的なマルシュルートカのようなもの。
カイルアンまでバスを利用したが、短距離ならルアージュの方が使いやすいかもしれない。
カイルアンのメディナ入口すぐ外になるホテルSabra前はカフェとなっており、
地元の人で賑わっている。
明るく清潔な部屋で1泊18ディナール(1200円)。
WiFiがなくて残念だけれども、
チュニスのユースホステルより安いし、綺麗なので熟睡できそうだ。
窓から旧市街メディナを眺められるのが何よりもいい。
カイルアンでクスクスを食べてみる。
モロッコで毎週金曜日に食べられるクスクスがメニューにあり、
5ディナール(300円)と手頃だったので頼んでみると、
オレンジ色のクスクスが出てきた。
見た目も風味もモロッコとは異なるクスクス。
チュニジアのクスクスはチリペーストが効いており辛かった。
また平日のクスクスだからか、温野菜を長時間蒸してとろとろになったモロッコのクスクスに劣ってしまう。
旧市街メディナの街歩き。
世界遺産のはずなのにまったく観光客がいなく、
チュニス同様歩いていて外国人を見かけることがない。
だからか地元の人が普通に声をかけてきたりする。
小中学生くらいの少年たちは中東のどこかの国のようにアジア人を小馬鹿にしてきたり、
金をねだりながら後をついてきたりとイラっとするときもある。
一歩メディナに入ると、静かでゆったりとした空間が広がっている。
白く塗られた家々の壁が眩しく、
門や窓枠の水色がシディブサイドのように明るい。
これまで歩き回ったモロッコのエッサウィラ、アルジャディーダ、シャウエン、
フェズのように人通りの少ない入り組んだ路地とトンネルが連なり、
歩いているだけで口元が緩んでしまう。
初めて訪れたカイルアンなのにデジャヴを抱くメディナである。
白い着色以外に淡いブルーに塗られた家屋もある。
まさにシャウエンのような淡い青色の世界。
日差しのきつい夏場に訪れると清涼感が漂っていそう。
ただシャウエンと違って観光客を見かけることが一度もなかった。
チュニジアの門の装飾に今まで以上に惹きつけられる。
幾何学的な模様に中国の西安からのシルクロード、
イランやトルコ、モロッコとユーラシア大陸で渡り歩いてきたイスラム圏がここチュニジアで終わると実感する。
アメリカ大陸でお目にかかれないイスラムアートだ。
カイルアンのハイライトがグランドモスク。
北アフリカで一番古いらしい。
巨大さはないけれども、入口からして歴史を感じる。
中に入ろうとしたら呼び止められたのでやめておいた。
ミナレットは外からでも見える。
これまで多くのモスクを見てきたからか、今さら真新しさはなく、
ウズベキスタンやイランの華麗なるモスクみたいに入場料を払うまでもない。
カイルアンは聖地だそうだが、
外国人がひとりもいないメディナをのんびり歩くのが一番の醍醐味と思う。
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