2016年8月27日土曜日

カラフルな町並みが広がり、地下トンネル廻りが面白いグアナファトを13年ぶりに訪れる(2016年7月25日)

メキシコにグアナファトという、かつて銀山で栄えたカラフルな街がある。
2003年に訪れた時、丘にへばりついたピンクやオレンジ、水色、黄緑の色とりどりの家屋と
張り巡らされた地下トンネルの立体構造に魅了された。
いつの間にかメキシコで一番美しい街として有名になり、
観光客だらけのグアナファトに13年ぶりに立ち寄ってみる。


サンミゲルデアジェンデからバスに乗り、1時間ほどでグアナファトに到着する。
コロニアルな世界遺産の街はバスターミナルから5キロほど離れており、
市バスで15分くらいかかる。
グアナファト市街に入るとバスは地下トンネルを進み、降りる場所に手こずった。
最近スマホのGPSで現在位置と予約した宿の位置を確認してばかりなので、
GPSが使えない地下道だとどれだけスマホに頼って旅しているのか実感してしまう。
トンネルを抜けてから慌てて市バスを降り、急勾配な坂道を上り下りして
予約したEl Hosalitoまで30分以上歩かされた。
オープンして間もないのか、こじんまりとしたホステル。
ドミ部屋二つ、バスルーム一つしかないけれどもレセプションの女性がフレンドリーで悪くなかった。
ただドミトリーで一泊220ペソ(1300円)とメキシコで最もコスパが悪いし、
昼間も夜も宿の従業員がいないことが多く何かと不便。
El Hostalitoを一歩外に出ると、カラフルな街並みが広がっている。


これまでのメキシコの町でなかったくらいに観光客がうじゃうじゃといるけれども、
午前中に早い時間帯にカラフルな路地をさまようのは清々しい。



赤褐色と黄土色で統一されて洗練度が高かったサンミゲルデアジェンデから来ると、
統一感が一切ない個性的なカラフルさがメルヘンチックでもある。



色彩豊かな街並みにピンク色の教会の尖塔が似合っている。


モロッコのように路地が入り組んだ構造になっているけれども、
坂と階段ばかりなのでそう迷うこともない。
少なくとも青い迷宮のシャウエンの方が迷いやすい。


坂を下ってメインの通りに入ると観光客だらけ。
大聖堂周辺は朝から人が集まっている。
さすがメキシコで一番宿代が高いだけある。


メインの通りを外れても小さい街だけあって階段を上り下りする人ばかり。
13年前は学生やスペイン語学校に通う外国人は目立ったものの、
ここまでツーリスティックでなかった気がする。


屋外のテーブルでブランチを食べている光景は西ヨーロッパと変わらない。


そういえば、今日は日曜日。
近郊からグアナファトを訪れるメキシコ人も多そうだ。
教会近くで何らかの催しが行われていた。


グアナファト名物地下トンネル廻りをする前に市場へ。
市場へ行く途中にも地下道が見える。
立体構造の町はそうないだろう。


グアナファトの市場もまたカラフル。
観光地でも市場の色は安く、何を食べようか考えながら物色するだけで楽しい。




市場の二階から食堂街の様子を見渡せる。


地元人がどんなものを食べているかを眺め、
ランチをどれにするか迷うのは幸せなひと時。
どんな国にいても市場は楽しく、味覚を刺激される。




尚、海沿いの街で有名なシーフードカクテルは60ペソ(350円)と安くないけどうまかった。



豊かな銀山に恵まれたグアナアファトには洪水防止のため地下排水トンネルが張り巡らされたそうで、
現在は自動車や市バス、歩行者が歩ける地下道となっている。
まるで地下都市のような世界がカラフルな市街の下に広がっている。
地上を歩いていると地下トンネルへの入り口が目につく。




早速石階段を降りると、照明でライトアップされているものの薄暗い地下トンネルが現れる。


標識もあり、分岐道路もあり、まさに地下都市のようだ。


アーチ状のトンネルがかつて河川施設だったことを想像させてくれる。


地上に駐車スペースがないからか、多くの車が地下道に陳列駐車している。


地下トンネルの天井がなく、アーチが続いている部分もあり、
立体構造のグアナファトに魅了されてしまう。


トンネルのすぐ上が家だったり、地下トンネルに張り出している家屋もある。




たまに地上への階段を登って現在地を確かめたり、
再び降りて地下迷宮を探索したりと、冒険心を掻き立ててくれる。



グアナファト滞在3日目。
市場から30分くらい歩いてミイラ博物館も訪れる。
西に向かって歩き、橋を渡って「Momias」という文字に従って坂道を登っていけば辿り着ける。


入場料56ペソ(320円)。
カメラ持ち込みで別途料金取られるそうだが、博物館内は暗いのでiPhoneのカメラをメインにする。
たまにリュックから一眼レフを取り出して撮影するくらいならばれないだろう。

ドキュメンタリー映像を見てから薄暗い部屋に入るといきなり現れるミイラ。
エジプトのミイラのように包帯巻きになっているものでなく、
干し上がったミイラの姿が生々しい。


女性のミイラは口を開けて悲痛の声を絞り出そうとしているように見える。



どんなホラー映画のメイクよりもリアルに怖い骨がむき出しのミイラ。
死者の祭りなどで骸骨を見慣れているからか、
大人も子供もスマホで写真撮りつつ間近で見ているメキシコ人。


ガラスケースに立って陳列されているミイラは夜になると動き出しそう。



成人のミイラはいいにしても、子供や赤ちゃんミイラも並べられている。




夢に出てきそうな生後間もない乳児のミイラ…。



多くの観光客が棺をバックに記念撮影している中、
小さなマリア像を拝んでミイラ博物館を出た。


ミイラ博物館を下ってすぐのところから眺める展望と先のミイラとのギャップが大きかった。



グアナファトのカラフルな街並みを一望できるのがピピラ像が建つ展望台。
「Pipila」の標識に従って南側の丘を上り詰めると辿り着ける。


いきなり開けるグアナファトの街並みに吸い込まれそうだ。


カラフルな家屋が凝縮されており、
ところどころペイントされていない煉瓦造りの家もあり、
まるで中南米の都市にあるスラム街のような外観。


当然昼間の展望だけで満足できず、夕暮れ時に再び登ってみる。
が、18時に宿を出て間もなくにわか雨。
グアナファトでは夕立ちが多い気がする。
雨が上がってから灰色の空の下、再びピピラを目指す。

カラフルな街並みから突き出す大聖堂のドームが美しい。
メキシコで一番美しい町と言われるのも大げさでない気がする。


パズルのように家屋が密集した山肌を見ながら夜を待つ。


20時半近く、一瞬雲間から太陽が出らしく、
東側の山が赤く照り映えていた。


若干西の雲がピンク色に染まった頃、グアナファトのオレンジ色の街灯が灯されていく。


やがてライトアップされる大聖堂とグアナファト大学。


薄暗くなったカラフルの町から浮かび上がってくる夜のグアナファトもいい。



暗くなってもずっと見入ってしまうグアナファトの夜景だった。



13年ぶりに訪れても綺麗で、探索が楽しいグアナファトにてメキシコ滞在一ヶ月が経過した。











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