2016年8月13日土曜日

メキシコ最後のマヤ古代遺跡パレンケを登りまくる(2016年7月10日)

ホンジュラスのコパン、グアテマラのティカル、メキシコのトゥルム、チチェンイツァと
マヤ古代遺跡を立て続けに訪れてきてさすがに見飽きてきた頃。
最後にユカタン半島の内陸部にあるパレンケを訪れる。

カンクンを出てから久しぶりにコロニアル調の町メリダ3泊、
城壁に囲まれたメキシコ湾岸の町カンペチェに1泊し、一気にパレンケへ。
メリダもカンペチェも日中最高気温が37度と極暑の日中、宿にこもってばかりの日々だった。
メリダのソカロ近くにあるエアコンが効いており、朝食ビュッフェが素晴らしいHostal Catedralではエアコンドミが最高だったけれど、
同じ値段130ペソ(750円)のカンペチェのMonkey Hostelはエアコンがないばかりか、
朝食なし、バスルームは一つ、寛げるコモンルームもなし、さらに蒸し暑いドミ部屋が通りに面してうるさく、
3泊したメリダと逆に一泊で脱出した。

思えば、ベリーズからメキシコに入国して以来、
チェトゥマル、トゥルム、プラヤデルカルメン、カンクンとカリブ海リゾートを北上してきたので、
ソカロの前に大聖堂がそびえる典型的なメキシコの町メリダは新鮮だった。


カンペチェもコロニアル調でメキシコらしく、
城壁に囲まれた世界遺産の町に気が和む。
安くて快適な宿が見つかっていれば長居していたかもしれない。





寝苦しかったカンペチェを後にしてパレンケへ。
ADOバスでカンペチェ〜パレンケ間396ペソのところ、プロモーションで半額の199ペソ(1200円)だった。
エアコンが効いたADOバスで居眠りばかり、5時間の長さを感じることなくパレンケに到着する。
メキシコ旅行の最初はベリーズから一緒だったケンタロウさんと部屋をシェアして、
ホリデーアパートに泊まったりもしたが、カンクンからひたすらドミトリー。
エアコンが効いているドミならまだしも、熱帯夜でドミなら睡眠もままならない。
パレンケでは久しぶりにプライベートルームに泊まる。
Aguilar Real Hotelで350ペソ(2100円)
ちょっと高めだれど、気分転換にいい。


パレンケの町自体は特に見所も魅力もなく、
7キロ離れたパレンケ遺跡への起点となる町でしかない。
旅行会社、ホテル、ちょっとしたレストランがメインの通りに並んでいる。
高めのレストランに入らず、安いタコスをかじって翌日の遺跡廻りに備える。


ツアー以外にパレンケの遺跡に行く方法として町の中心に停まっているコレクティーボがある。
「Ruinas」と呼び込みをしているし、人に尋ねれば親切に乗り場を教えてくれる。
片道20ペソ(120円)。
遺跡の入場料は65ペソ(390円)。
遺跡の入場料だけで2000円以上とられるグアテマラのティカルより安い。
また、つい先週のチチェンイツァのようにツアーバスと観光客で溢れかえっていることもなく、
鬱蒼と茂るジャングルの感じがいい。
入口から歩き、樹木がひらけていきなり現れる巨大な石の遺跡。


すぐ隣には小高いピラミッドがある。
ティカルやチチェンイツァのように観光客の登り降りが禁止されている。


がっかりするのも束の間、宮殿のような石の階段は登れるようだ。
ほとんどの遺跡が立ち入り禁止だったチチェンイツァと違い、
パレンケのほとんどの遺跡に登り降りできる。
今回で5つ目の遺跡ということであまり期待していなかったけれども、
パレンケは良い意味で裏切ってくれる。


無数のツアーバスはなくてもそこそこ観光客が多い。
日曜日だからか子連れのメキシコ人が目立つ。


30代後後半とはいえ、体力に自信はあるので遺跡一つ一つを登り降りする。
マヤ古代遺跡5つ目ともなると段差が大きく、足の踏み場が狭い階段にも慣れてくる。
バランスを崩さないように注意が必要。


迷宮のように入り組んだ遺跡内をぶらつくのは楽しい。
ホンジュラスのコパン遺跡よりも探索し甲斐がありそうだ。


遺跡内のレリーフに見とれる。
正直、石を積み重ねた遺跡はぱっと見、アンコール遺跡群もマヤ遺跡群も似ているけど、
細部に目をやると大きく異なると気づかされる。



パレンケ遺跡内には川が流れている。
橋を渡って寺院が並ぶ広場へ。


大小三つのピラミッド状の寺院が向かい合っており、すべて登ってみる。
蒸し暑いジャングルでの遺跡登り降りはいい運動になる。



小さい遺跡も点在しており、じっくり見て回るとティカル遺跡よりも時間が掛かる。
最初に息を切らしながら石段を登っていたおばちゃんやおじさんは小さな遺跡まで登り降りする気力がないらしく、
子供達がアトラクションのように遊んでいる。




樹林の奥へ進んでいくと小さな滝が現れる。
青いカリブ海に面したトゥルム遺跡のバックグラウンドも素晴らしかったが、
川や滝があるパレンケも斬新で飽きない。


チチェンイツァみたいに何でもかんでも修復するのでなく、
樹木に寄生されたままの遺跡が放置されている方が現実味がある。




ジャングルの中に突如出現する吊り橋。


歩くと揺れる吊り橋からせせらぎを見渡す。
透き通った小川は微動たりせず、水面にジャングルの静寂を映し出している。
そういえば、パレンケ遺跡では鳥の鳴き声や猿の遠吠えが聞こえない。


吊り橋の反対側から棚状になって流れる川が見える。
グアテマラのセムクチャンペイを思わせる光景。
深い部分はセムクチャンペイ同様青みを帯びている。



マヤ古代遺跡と透明な棚状のプールの二つ同時が見れておいしいパレンケ。

気分転換に一度遺跡の敷地から出てすぐの博物館を訪れる。
これまで博物館は別料金が多かったのにここは同一チケットで入れるのが嬉しい。
パレンケ遺跡から発掘されたマスクや像、
巨大な棺も展示されていた。




再び遺跡内に戻ってからも登り降り。
炎天下めげずにじっくりと見て回る価値があった最後のマヤ古代遺跡となった。





ユカタン半島を二週間かけて周遊した後は標高の高いサンクリストバルデラスカサス、
首都のメキシコシティへ向かう。










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