2016年8月20日土曜日

13年ぶりのメキシコシティからコロニアルな街サンミゲルデアジェンデへ(2016年7月22日)

サンクリストバルデラスカサスの日本人宿カサカサで5日、
メキシコシティのペンションアミーゴで4日過ごし、
メキシコのコロニアルな街、サンミゲルデアジェンデ、グアナファト、ケレタロを周遊する。
2013年10月22日に福岡から釜山にフェリーで渡ることで始まった世界周遊もメキシコシティで1000日目を迎えた。
旅の日数が1000日を超えることで何かあるわけでないが、数字好きの自分にとって少なからず感慨がある。


13年ぶりのメキシコシティにサンクリストバルデラスカサスからの3等夜行バスで到着した。
3等というだけあってサンクリストバルデラスカサス〜メキシコシティの15時間の移動で400ペソ(2400円)と
ADOバスの正規料金1300ペソよりはるかに安く、
それでいてバスは1等や2等と変わらない快適なエアコンバスなのでお得。
中米でチキンバスばかり乗ってきたので、快適すぎるバスににやけてしまう。
ただ、エアコンが効きすぎているのでパーカーを着ていないと寒いけれども。

3等バスは大きなバスターミナルに到着するのでなく、小さなバス会社が並ぶ通り沿いで停車する。
どこかわからない13年ぶりのメキシコシティの路上でiPhoneのオフラインマップを確認し、
近くのメトロ駅まで歩いて、ペンションアミーゴがあるRevolcion駅に移動した。
スマホのアプリのおかげで劇的に旅が簡単になり、物足りないほど移動や宿探しがスムーズに進む。
ホットメールに届いたメールを確認するためにネットカフェに通いつつ、
中東、アフリカ、南米、ユーラシア大陸を2000年前半に旅してきた頃に比べると
旅の濃度が薄かったり、旅の醍醐味が減ってきているように思う2013年以降の旅だけれども、
便利で快適なスマホやパソコンを携帯した旅のスタイルを覚えてしまうと、
ネット、SNSばかりやって人との交流を怠る若い世代と自分も変わらないなと実感するはめになる。

メキシコシティの日本人宿ペンションアミーゴに泊まるのは今回が初めて。
2003年にメキシコを旅行した際に日本人宿の存在を知らず、普通のホテルに泊まっていた。
昔から有名だったらしいペンションアミーゴ。
自分がその名前を知ったのは大倉直の『メキシコホテル』というこの宿を舞台にした本を読んだときであり、
いつか泊まってみたいと思ってみた。
実際に宿泊してみると、確かに歴史を感じさせる古い建物だが、いまだに長期滞在者やいろんな旅行者が集まる宿で面白かった。
何人かと旅について話したり、酒を飲んだり、メキシコシティ名物プロレス、ルチャリブレを見に行ったりした。




歩き回る限り13年前と大きな変化を見受けられないメキシコシティ。
ペンションアミーゴからソカロの方向に向かっていくと、
以前泊まった宿の近くのベジャスアルテスや展望台に上れるラテンアメリカタワーが目に入る。



残念ながらイベントのせいか、ソカロはテントで覆われているものの、
大聖堂は相変わらず荘厳な佇まいだった。
メキシコを植民地支配していた本家スペインにもここまで巨大な大聖堂はない気がする。


メキシコ首都圏で人口2000万人に達する大都市だけあって歩行者天国も人で溢れていた。


また、新市街の大通りもそれほど新しいオフィスビルが増えておらず、
メキシコシティのスカイラインは13年経ってもあまり変わっていない。




メキシコシティでの4日間、昼間は街をぶらぶら歩きまわり、
夜はペンションアミーゴで酒を飲んだり、旅行者と話して過ごした。
サンクリストバルデラスカサスからの怠惰も続いており、
再び一人になってサンミゲルデアジェンデへ向かう。

メキシコシティの北バスターミナルからサンミゲルデアジェンデまで2等バスで300ペソ(1800円)。
2等バスは1等バスや格安の3等バスと異なり、
途中で何度も乗客を乗せたり、降ろしたりする乗り合いバスだった。
北バスターミナルを午前11時20分に出発しても1時間近く巨大なメキシコシティ内を走っている。
グアテマラ以南の中米諸国に比べて治安は良いメキシコだが、
山肌にはシャンティータウンと呼ばれるスラム街がびっしりとこびりついている。


雲が頭上に近い高原をひたすら進み、午後4時頃にサンミゲルデアジェンデに着く。
北中米の夏休みシーズンであり、人気の観光地のサンミゲルデアジェンデ。
あらかじめネット予約しておいたHostal Alcatrazに3泊する。
200ペソ(1200円)のドミはサンクリストバルデラスカサスのカサカサのドミ90ペソ、
メキシコシティのペンションアミーゴのドミ120ペソと比べるとかなり高い。
ユカタン半島並みであり、次に向かうスーパー観光地グアナファトでも物価高に悩まされそう。

まだまだ陽光が強い19時ごろ早速サンミゲルデアジェンデを歩いてみると、
すぐに人気の理由を実感。
赤褐色と黄土色で統一されたコロニアルな街はこれまで中米やユカタン半島で見てきた他のどのコロニアルの街とも違う。




ソカロも赤褐色と黄土色の世界で、ゴシック建築によるピンク色の大聖堂の尖塔が豪華である。



西日が大きく傾いた頃、コロニアルな窓枠や電灯の陰翳礼讃に見入ってしまう。



サンクリストバルデラスカサスやメキシコシティに比べると若干低くなったとはいえ、
2000m近い標高のため空が近く、夕日に染まった雲に届きそうだ。



二日目の日中は曇っていたが、
夕方くらいから雲間が現れたので、日の入り時刻20時半を目指して展望台に登る。
街中から15分くらいでたどり着き、カメラをセッティングしてぼんやりと眺める。
太陽の顔は見えなくても陽光が大地に降り注いでいる。


やがて分厚い雲から西日がほんの少しだけ現れた。


すぐにまた隠れ、かすかな夕焼けとともにサンミゲルデアジェンデの1日が終わる。


時差の関係か、夏の夜の到来が遅いメキシコ。
21時前からようやくコロニアルな街がライトアップされる。


夜景としては次に向かう13年ぶりのグアナファトの方が有名だが、
ヨーロッパよりヨーロッパっぽいサンミゲルデアジェンデの町並みを高台から眺める。
気がつくと、オレンジ色の電灯の輝きが増えていた。


夜景を見てから石畳の街を下っていくと、橙色のランプに染まったコロニアルな路地がいい。


ランプに照らされた家屋はひっそりとしている。


ライトアップされた広場前の大聖堂を見て大満足。


なお、当日まで知らなかったけれども、
サンミゲルデアジェンデ三日目はグアナファト国際映画祭のオープニングであり、
招待国として日本の映画も放映されるようだった。










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