当初個人でローカルバスを使って訪れようと思っていたマヤ古代遺跡チチェンイツァを日帰りツアーで訪れる。
ツアーだと35ドルと自力で行って帰ってくるより安く、
アクセスが難しいセノーテも寄ってくれるという。
青いカーテンのような水中の太陽光に魅了されたグランセノーテの余韻がまだ冷めない中、
メキシコのマヤ古代遺跡のハイライトといえるチチェンイツァと別のセノーテを見にいく。
ベリーズからメキシコに入り、チェトゥマル、トゥルム、プラヤデルカルメンと北上し、
早くもカリブ海の一大リゾート、カンクンに到着。
バックパッカーがラグーンに並ぶオールインクルーシブの高級リゾートホテルに泊まれるわけなく、
バスターミナルがあるカンクン・セントロに滞在する。
バスターミナル近くに二つ日本人宿があり、若干料金が安いロサスシエテに泊まる。
170ペソ(1000円)のドミは昼間の熱がこもって暑く、
サーキュレーターを回しっぱなしでも寝苦しい熱帯夜だった。
またカンクンからキューバに飛び立つ人が多く、
再びキューバからカンクンに戻ってくる旅行者のバックパックや荷物が山積みにされている。
今が旬のキューバとはいえ、あまりにも旅行者で溢れかえっていると宿探しや移動が大変そうだ。
特に自分がハバナに飛び立つ8月3日は夏休みシーズンでより旅行者が多いと予想される。
キューバの心配前に1ヶ月以上残されているメキシコ旅行。
カンクンからイスラムヘーレスを訪れ、その後チチェンイツァの起点となるバリャドリッドに移動するつもりだったが、
ロサスシエテで申し込めるチチェンイツァとセノーテのツアーが35ドルと安かった。
ベリーズから一週間一緒でカンクンからキューバに飛び立つケンタロウさんと日帰りツアーに参加することにした。
カンクン到着日、昔から行きたいと思っていたカンクンのラグーン状のホテルゾーンを訪れる。
地図で見ると15キロはある長い砂州に想像力を掻き立てられる。
ホテルゾーンへはADOバスターミナル近くからR1の市バスでアクセスできる。
海が見えるであろう左側の席に座り、ワクワクしていたものの、
期待は一気に裏切られる。
ラグーン状の砂州は長さもさることながら幅もあり、
海沿いにひたすら巨大なリゾートホテルが並んでいるので全く海が見えない。
しかもホテルとホテルの間に道などなく、
ホテルの敷地内を貫通しなければビーチにアクセスできないらしい。
ちなみにラグーンの内側はマングローブが生える湖のように見えた。
R1バスの最南端で降り、適当にホテルに入るも宿泊客以外はビーチへ通り抜けできないと言われる。
つまりラグーンの外海はリゾートホテルのプライベートビーチのようで、
一般人のアクセス不可で失望。
バスから一か所だけ海が見える場所があったので2キロ以上歩く。
10キロ以上あるカンクンのビーチでほんの一部が公共ビーチなのかもしれない。
隙間なく並ぶホテルの敷地がようやく途切れるとカリブ海が現れる。
プライベートビーチになりうるだけあって極上のビーチ。
リゾートの原風景のような白い砂浜とコバルトブルーの海が広がっている。
打ち寄せる波は高いけれども、
濃い青色からコバルトブルー、乳白色と統一感を持って変わっていくグラデーション。
ひたすらリゾートホテルが続いており、遠方の建物は蜃気楼のようだ。
さすがに10キロ弱を歩くわけにいかず、途中まで歩いて引き返す。
ただ美しいの一言に限るカンクンのビーチ。
透明度抜群のパナマのサンブラス諸島やボカスデルトロ、
クリスタルブルーのベリーズ、
メキシコに入ってからのトゥルムやプラヤデルカルメンでみるカリブ海も人生最高クラスだったが、
カンクンのグラデーションんお統一感にはため息が出る。
カリブ海ほど表情が豊かで見飽きない海はない気がする。
チチェンイツァとセノーテの日帰りツアー当日は6時起き。
カンクンからチチェンイツァまで200キロ以上あり、
午前7時に宿近くでピックアップ、午後8時に戻ってくる終日のツアー。
前夜暑すぎてなかなか眠られず、ツアーバンではガイドの説明が日通り終わると爆睡だった。
まず当初チチェンイツァ起点の町として宿泊しようと思っていたバリャドリッドに寄る。
広場の前に大聖堂がある典型的なメキシコの町であり、
広場と大聖堂の組み合わせはコスタリカ、ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル、
グアテマラと飽きるほど見てきたが、メキシコに入ってからこれが初めてだと気がついた。
ユカタン半島でコロニアル調の町は少ないのかもしれない。
ツアーだけあってマヤ文字の飾り物や置物などが並ぶ土産屋にも寄る。
マヤ古代人のマスクのレプリカも無数に並んでいる。
土産屋は大型のツアーバスからの観光客でごった返しており、
北中米の夏休みシーズンの混雑ぶりに圧倒される。
35ドルのツアーは十数人の少人数でよかった。
すでに正午であり、ランチバイキング。
35ドルのツアーに含まれている大勢が食べるビュッフェなので味はそこそこだけれども、
二皿がっつき、デザートのフルーツやケーキも食べた。
午後からいよいよチチェンイツァへ。
個人で行っても入場料は232ペソ(1400円)する。
やはり日帰りツアーで来て正解だろう。
ホンジュラスのコパン遺跡、グアテマラのティカル遺跡、
メキシコのトゥルム遺跡と個人で回ってきたので、
たまにマヤ古代遺跡についてガイドの話にじっくり耳を傾けるのも悪くない。
それにしても午後はツアーバスのラッシュアワーらしく、
入り口からして凄まじい人混み。
世界遺産を訪れるというよりテーマパークに入る感じに近い。
ティカル遺跡でも見たマヤ人に重要な巨大樹木に迎え入れられる。
ガイドの説明を聞きながらついていく。
雨が降ってばかりのグアテマラ以南と違い、ユカタン半島は快晴で暑い。
実際に熱射病で誰かが倒れたらしく、救急車が遺跡内に入ってきた。
地図を見るとティカル同様広そうだが全て見て回る気がしない。
いきなり現れるチチェンイツァのメインとなるピラミッド。
観光客が多すぎるだけあって登頂禁止。
ガイドは一年の決まった日に太陽の影によって階段に浮かび上がる蛇の説明をしてくる。
ピラミッドの階段を蛇行する蛇を見てみたいものだ。
ローマ遺跡と違って石を積み重ねているだけなので天井が崩れてしまったという支柱を見る。
かなり広大な宮殿だったようだ。
が、観光客が多すぎるのはおいといて、遺跡の敷地があまりにも整備されすぎており、
今まで見てきたマヤ古代遺跡の中で一番感銘を受けないチチェンイツァ。
崩れかかっている遺跡に木々が寄生しているコパン遺跡やティカル遺跡の自然との対比がない。
ただ広い芝生に飾られている感じがしないでもない。
1時間のガイドツアーの後は自由時間。
他の遺跡を少し見つつもチチェンイツァの奥にあるセノーテへ。
ここは泳ぐためのセノーテでなく、犠牲者が飛び込んだと言われる泉。
現在は緑色に染まっており、透明度皆無。
わざわざ個人でバリャドリッドに宿泊してまで訪れていたら失望していたかもしれないチチェンイツァ。
マヤ古代遺跡は4つ目にして見慣れてきた感はあるけれども、
最後に有名なパレンケは自力で訪れようと思う。
ツアーの次のハイライトがセノーテ。
青いカーテンが水中で揺らめくグランセノーテと別に、
地底洞窟のようになり、囲まれた岩場から蔦が垂れるセノーテイキルが有名。
当たり前のようにこのツアーでセノーテイキルを訪れると思っていたら、
セノーテイキルからそう遠くない別のセノーテだった。
大勢が訪れる観光ツアー客用のセノーテだろうか。
確かに地下洞窟のような巨大なセノーテは自然の景観を生かした素晴らしいものだが、
泉はお世辞にもきれいと言えず水中に入らないことにした。
それでも暑い中の遺跡巡りの後で多くの人が泉に飛び込んでいる。
防水カメラを持って泳いでみたケンタロウさんに聞いたら、
グランセノーテと比べ物にないない不透明さで、カメラに何も映らなかったそうだ。
なんとなく消化不良のツアーは午後5時過ぎにセノーテを経ち、
再び爆睡の中、8時前にカンクンに戻った。
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