カリブ諸国周遊の延長のようなマイアミ、キーウェストの次は一気にカナダのバンクーバーへ。
北アメリカ大陸南東の蒸し暑いフロリダから大西洋、カリブ海から遠すぎる太平洋岸のバンクーバーに着くと、
中米諸国、メキシコ、キューバ、ドミニカ共和国、
プエルトリコやマイアミでも日常の言葉として耳に入ってきたスペイン語が蒸発し、
これまでほとんど見かけなかった日本人や韓国人、中華系が圧倒的に多い世界になる。
ラテンアメリカでのアウェー感もなくなり、早くもアジアに戻ってきた錯覚さえ覚える。
風邪がまだ完治していない中、マイアミからアメリカン航空でダラスに飛び、
ダラス空港で12時間翌早朝フライトを待ち、アメリカ合衆国を一時的に離れてカナダへ。
空港での徹夜もあって飛行機で眠りまくり。
目を覚ました時に眼下に広がっているのはロッキー山脈だろうか。
正午くらいにゆっくりとバンクーバーへ降り立つ。
空港に着いて驚くのが中華系の人々の多さ。
イミグレに並ぶ中国本土からの団体にアジアの一国に紛れ込んだようだ。
大西洋、カリブ海に面した中米やフロリダからアメリカを斜めに横切って
バンクーバーまで移動すれば日本に接する太平洋はすぐそこ。
太平洋は東アジアと北アメリカを繋げる大海原である。
グレイハウンドバスでサンフランシスコに移動するまでバンクーバーに5日間滞在する。
宿はパフィフィック・セントラル駅近くの古いホステル。
シドニーやメルボルン、オークランドといい、
旧イギリス領オーストラリア、ニュージーランド、カナダの都市の安めのホステルは古くて汚く、
WiFiが部屋で繋がらなかったりとネット環境も悪い傾向にある。
そして長期滞在者も多く、中米、メキシコのホステルに比べて淀んだ空気が漂っている。
C&Nバックパッカーズホステルもちょっと場末の感じがする老朽化したホステルだった。
バンクーバーには15年前にオーストラリアのメルボルンでワーホリ中に出会った友人二人が永住者として生活している。
久しぶりに再会し、日本食をご馳走になったり、バンクーバーを案内してもらう。
待ち合わせ場所となった和食店金魚の豪華ランチに予定より二週間早く日本に一時帰国した感じがする。
また別の日に長らく欲していたラーメンを食べる。
最後に本格的なラーメンを食べたのが昨年5月のバンコクだから、
もう1年4ヶ月も食べていなかったことになる。
ラーメンブーム中のバンクーバーだけあって唐変木で食べたこってり豚骨醤油ラーメンは美味しすぎる。
美味しさはもちろん、懐かしさで感動。
一時帰国時まで楽しみをとっておこうと思っていたけど二週間もフライングしてしまった。
値段も12ドル(1000円)くらいと日本の大手のラーメン屋と変わらない。
シドニー、ロンドン、ニューヨークのように2000円することもなく、
気張らずに食べに行ける。
バンクーバー滞在中に二回も食べに行ってしまい、
二軒目の麺の蔵の豚骨味噌ラーメンも日本と違和感がない本場の味だった。
なかなかスッキリ晴れないバンクーバー。
数日前のマイアミは少し歩けば汗があふれ出る蒸し暑さだったのに、
バンクーバーはすでに秋に突入。
カナダっぽい紅葉も目につき、上着がないと寒いほどの気温。
友人二人と自転車を借りてウェストエンド、スタンリーパークのサイクリングコースを回る。
平日なので混み合っていなく、薄いエメラルド色のガラス張りコンドミニアムが連なるバンクーバーのスカイラインを見つつヨットハーバー沿いをこぐ。
快晴であればもっと爽快だろうが、十分に楽しいサイクリグング。
山奥に行かなくてもトーテムポールが見れて満足。
カナダはネイティブインディアンの大地でもある。
一瞬コペンハーゲンの人魚像に見える岩で座っている女性像を発見。
魚のヒレのようで紛らわしいフィンを履いたウェットスーツの女というらしい。
ノースバンクーバーを結ぶ長い橋を見上げる。
バンクーバーには地下道路がないそうで橋と船に頼るしかないそうだ。
スタンリーパークの外周を進んでいくと、松島にありそうな一本松の岩が海に浮かんでいた。
最後は砂浜に丸太が多く、寛ぐのにいいイングリッシュベイを見てサイクリング終了。
すでに夏が終わったバンクーバーのビーチは寒々しい。
中州のようなグランビル島の市場に連れて行ってもらう。
橋の下にあるマーケット。
野菜やフルーツが売られている市場にはフードコート以外に雑貨屋やポストカード屋、
キッチン用具店、インド風の店があったりとぶらぶら見ていて面白い。
都会的なマーケットである。
ビアガーデンのような地ビールを飲める店もあり、
17ドル(1400円)で10種類のビールを楽しむ。
14年前にメルボルンの語学学校で出会ってから日本で数回だけあった友人と4年ぶりくらいにカナダで再会するのは不思議な感じ。
何年経っても変わらないワーホリ仲間との集いはやはり楽しい。
雨続きの翌日にもバンクーバー発祥のガスタウンを案内してもらったり、
フライオーバーカナダというカナダを東から西まで上空から映像で楽しめるアトラクションに連れて行ってもらったりする。
雨が上がると、柔らかい西日が美しい夕暮れ時。
つい二週間前のカリブ海クルーズを想起させるクルーズ船がバンクーバー港をゆっくりと離れていく。
新しいビルと古い荘厳なホテルに反射する西日も情緒がある。
仕事帰りの友人宅にお邪魔してご馳走になったりする。
友人の一人はすでにカナダ人と結婚しており、夫手作りの家庭料理に癒される。
食事前からビールを飲み、食後もワインを飲み続け、
結局夜遅くなって泊まらせてもらったりと旅からかけ離れた憩いを味わった。
バンコクやメルボルンでもワーホリ時代の仲間に家に宿泊させてもらっており、
世界のいろんな街にかつて英語を勉強しつつ飲み騒いだ仲間がいるのが素晴らしい。
バンクーバーの友人宅の夜は外の寒さを感じさせない暖かさで静かだった。
ロサンゼルスから東京行きのシンガポール航空に乗り、一時帰国まで残りわずか10日。
バンクーバーからグレイハウンドバスで27時間かけてサンフランシスコに南下する。
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