2016年10月3日月曜日

プエルトリコ発着カリブ海クルーズ6日目、7日目 セントクリストファーネイビス→セントマーティン(2016年9月4日)

7泊8日のカリブ海クルーズの日々は一時停止することなく過ぎていき、
6日目のセントクリストファーネイビス、7日目のセントマーティンでクライマックスを迎える。
長い名前にかかわらず、北中南米で一番小さい国であるセントクリストファーネイビス、
ビーチすれすれに飛行機が着陸するマホビーチで有名なセントマーティンの滞在時間を含め
沈まないタイタニックごっこも残り2日。





カリブ海クルーズ6日目。
目覚めるとバルバドス、セントルシアに次ぐ東カリブの国セントクリストファーネイビスに停泊している。
同じく旧イギリス植民地であり、英語圏、
個人旅行で訪れるには物価高のカリブ諸国である。

飽きずに朝食ビュッフェを食べ、デッキから首都バテセールの街並みを見渡す。
丘と入江ばかりのセントルシアのカストリーズに比べ平坦だが、
バックグラウンドに新緑の山がそびえている。
トロピカルなカリブの島国の原風景が広がっている。


バテセールは名前の通りフランス語で、
イギリスの植民地の前はフランスに支配されていた歴史を物語っている。
船から見えるカラフルの街並みも両国の影響を受けているのかもしれない。


早速クルーズ船を降りて街に進んでいくとクリーム色の建物に迎え入れられる。
中ではツアーやタクシーの申し込みができるようになっている。


バテセールの地図を見る限りこれといった目星もなく、
近くにビーチもなさそうなので、自力で歩いて回ったシャルロットアマリー、
ブリッジタウン、カストリーズから一変、ツアーの参加も検討してみる。
その前に自分の足でもバテセールを探索。
港のゲートを出るといつも通り免税店が並んでおり、
タクシーやツアーの勧誘が多い。
またフリーWiFiが繋がる小さなショッピングプラザもあるので活用してみたい。


バテセールはパステルカラーの木造の家屋が多く、
ブリッジタウンやカストリーズに比べて小ぎれいな感じ。


すぐにロンドンのピカデリーサーカスを真似して作られたというモニュメントがたつロータリーにあたる。


こぢんまりとした首都というより田舎町のようなバテセールの中心広場。


広場前には比較的新しい石造りの教会が建てられている。


ただ20分も歩いて回れば飽きてしまうような小さな町だった。
やはり気分一新島巡りのツアーに参加すべく港に戻る。
ツアーの客引きが多い場所で声をかけられ、
2時間で島を半周するツアーが15ドルだったので即決定。
一人では割高なので他のクルーズ客が集まるのを免税店の前で待つ。


自分の他に6人集まってから、エアコンが効いたバンで出発。
まずはバテセール市内を廻り、ドライバーがいろいろと町の歴史を教えてくれた。
先に自分で歩いた広場や教会も巡る。
バテセールを離れてから海岸線に沿って進む。
火山の影響で黒いビーチの砂浜。


夕方になると一斉に飛び立つという白い鳥の集団も見る。


最初のストップはカリブ海を見渡せる高台。


雲にかかった火山もセントクリストファーネイビスを特徴づける地形のようだ。


バンでの島巡りツアーの参加者に小中学生のアメリカ人も二人含まれており、
観光に興味ないのかエアコンが効いた車内から出ずに音楽を聴いたりしている。
思い出すと、自分も小さい頃家族旅行のドライブや修学旅行に興味が湧かなかった。
自らの好奇心と決断力、行動力がともなって初めて旅を楽しめるようになると思う。

カリブ諸国といえばラム酒が有名。
ラムの原産であるさとうきびのプランテーションがあちこちにある。


次の停車地はラム蒸留所。
いやかつてラム蒸留所だった場所。
イギリスの田舎にありそうな石造りの建物で、
モスクのミナレットのような煙突がたたずんでいる。


遺跡を歩くみたいに敷地内を見て回る。
ラム蒸留所の史跡なんてカリブの島でしか訪れるチャンスがなさそう。



再び蒸し暑さを忘れさせてくれるエアコンバンに乗り、
植物園の前に来たが、入場料3ドルかかるということで乗客全員一致でスルーする。
2時間ツアーのクライマックスであり、一番のハイライトへ。
知識なしに見ている限り両側に海が見える細長い丘陵だけれども、
実は二つの海が見渡せるとして有名なスポット。
右側、つまり西側に広がるグラデーションの鮮やかな穏やかな海がカリブ海、
左側に広がるはるか東方の西アフリカまで続く、波の荒い海が大西洋。


カリブ海と大西洋を同時に眺めながら、
荒々しい大西洋と対照的に静かで透明なカリブ海の美しさを実感した。


島巡りツアー終了後、再びバテセールの街をうろつき、
ローカルスーパーで安いラム酒の小ビンを購入。
地元スーパーに寄って初めてセントクリストファーネイビスの通貨が東カリブドルと知る。
7.3東カリブドルのラム酒で3アメリカドルの支払いとなった。
いずれにせよ、クルーズ船内で9ドル以上払ってカクテルを飲むより、
ペットボトルに詰め替えたラムを飲んだ方がコスパがいい。
もちろん、乗船時のセキュリティーチェックで見つかると没収されるけれども。


午後3時半で終わるランチタイムに間に合うように船に戻り、
明日、最終日にしてクルーズ最大のハイライトであるセントマーティンに期待する。



カリブ海クルーズ7日目。
翌朝にはプエルトリコのサンフアンに到着しているので、この日が実質上最終日となる。
クルーズ中、毎日晴天に恵まれて7日目も朝から晴れている。


これまでとひと味違うセントマーティンの寄港地フィリップスバーグ。
すでに白いビーチが街に広がっている。


ここがセントルシアやセントクリストファーネイビスなら船を降りてすぐ街に広がるビーチでのんびりしてもいい。
でも、セントマーティンのハイライトは本やネットの写真で見たことがあるビーチすれすれに飛行機が着陸する光景。
プリンセス・ジュリアナ国際空港近くにあるマホビーチがそのスポットである。
もともと辺鄙な場所にあるために一生訪れることがないだろうと思っていたセントマーティンにクルーズのおかげで立ち寄れたので、
ぜひ頭上を横切る飛行機を見たい。

下船してからクルーズターミナルからフィリップスバーグの街まで1キロ以上あるが歩く。
ちなみにセントマーティンとは独立国家でなく、
北半分がフランス領、南半分がオランダ領となっている。
オランダ領のフィリップスバーグを歩いて見る限り、確かにオランダ風の建物がある。



とはいえ、街の雰囲気は完全にカリブ系黒人の世界だし、
通貨も南米のフランス領ギアナのようにユーロでない。
東カリブの国としてアイデンティティの強いセントマーティンを訪問国の一つとしてカウントしても悪くないだろう。
住み渡り55カ国目、人生141カ国目のセントマーティン。


フィリッピスバーグのビーチもカリブ海クルーズ最後に見るだけあって極上。
白い砂浜と透明なカリビアンブルーもセントマーティンで見納めになりそう。



南国風のヤシの木の街路樹があり、カラフルな建物が並ぶフィリップスバーグを見て回る。
やはり土産屋や免税店が多い。




いよいよマホビーチへ。
フィリップスバーグとマホビーチは8キロ以上離れており、
インフォメーションで教えてもらったバスで向かう。
バスといってもよく見かける市バスでなくミニバン。
手を上げてミニバンを止め、片道2ドルを払う。



丘陵豊かな道を進み、プリンセス・ジュリアナ国際空港の入り口を過ぎてからマホビーチに到着。


いきなり現れる危険注意の標識に世界一危険なビーチと言われるマホビーチを実感する。
普通の空港なら一般人が敷地近くまでアクセスできないはず。


飛行機の前に相変わらず透明でため息が出そうなマホビーチのカリブ海。


小さな弧を描いたビーチは白い砂浜に縁取られ、さざ波によってクリーム色になっている。


ビーチ端のバーにサーフボードがあり、
チョークで飛行機の到着時刻が記載されている。
これを目安にジャンボジェットを待てるというわけだ。


11時33分のコパ航空の後、12時49分のデルタ、13時15分のアメリカン、
13時半のユナイテッドまで結構時間がある。


最初の飛行機着まで時間がありそうなので、海水浴の前に近場のプリンセス・ジュリアナ国際空港を訪れてみる。
入り口まで徒歩10分くらい。
小さな空港だけれどもエアコンが効いていて寛げる。


何よりも飛行機の到着時刻をモニター画面でもチェック。
先のサーフボードと違い、他の小さな航空会社のアライバルも表示されている。
1時間に6便のペースで到着するようで退屈することはなさそう。


マホビーチに戻る途中、最初の飛行機着陸が見える。
小型機が滑走路に滑り込む瞬間だった。


また離陸準備する飛行機もある。
なお、離陸の際はビーチ側の反対方向から飛び立つので後ろからしか見えない。


ただこの離陸シーンも迫力があり、
エンジンからの気流で帽子が吹き飛ばされてしまう。


マホビーチに戻るとすぐに飛行機が向かってくる。
羽にプロペラのある小型機がけたたましいエンジン音をばら撒きながら頭上を通過。
小型機でも興奮してデジカメの連写モードで撮影しまくり。




すでに空港で飛行機の着陸時刻を調べてきたので、
多少の時差はあるけど順序よく待てる。
待っている間はカリブ海クルーズの7日間で見てきたビーチでピカイチ綺麗なマホビーチにて海水浴。
至福の時間が続く。



小型飛行機もビーチすれすれを横切っていく。


ついに最初のジャンボ機がライトを灯しながらゆっくりと近づいていくる。
ニューヨークからパナマに飛ぶ際に利用したコパ航空だ。



真下でカメラに収めようと思ったら巨大すぎて失敗。
でも轟音と風を肌で感じられる迫力に口元が緩んでしまう。



すぐまたエメラルドブルーの水平線から船体の長い飛行機が近づいていくる。


InselAirという航空会社らしい。



若干曇ってきた頃、小型機が軽快なプロペラ音を響かせて頭上を舞う。
こんなに近くで飛行機を見ることは人生でまずない。
写真でしか見たことがなかったマホビーチでの飛行機着陸を自分の目で見れて高揚感がおさまらない。


海水浴を楽しむプエルトリコ人が手を上げて喜ぶ中、
先の尖った飛行機がこれまでにないほど地上近くを通過。
飛行機の車輪にぶつかりそうなほどの近さだ。



再び海水浴を楽しみつつも陽光が雲に遮られている中、
次のジャンボジェットを待つ。
サーフボードに12時49分と記載されていたデルタ航空。
大手の航空会社だからかアライバルの時刻より15分くらい早い。
大手とLCCでは時間の正確さが違う。


あまりにも巨大なデルタ航空がすぐ目の前を飛んでいく。
まるでコンピューターで加工されたような光景。
ついついカメラのファインダーから目を離してしまい、
いい写真は撮れないが、目に焼き付けるのに必死になりたい。



ビーチの端の方に移動して次の大きな飛行機を待つ。
今後、マイアミからバンクーバーに移動する際に利用するアメリカン航空。
星条旗のデザインが格好いい。


小型機も立て続けにビーチを横切って着陸していく。
航空ショーのようだが、実際はこちらの方が迫力満点に違いない。



再びのジャンボジェットのユナイテッド航空も見逃さずに激写する。
13時を過ぎると観客…というかビーチでくつろぐ観光客も増えてくる。


しばらくカメラを置いてクルーズ船に戻る前にマホビーチでの海水浴を満喫。
そして、いよいよこの日一番巨大というエールフランス航空機を待つ。
プエルトリコ人の集団が海ではしゃぐ中、ゆっくりとライトを光らせるエールフランスと思われる大きな飛行機が近づく。



近づいたと思ったらあっという間に頭上を通過。
小さなビーチと釣り合わないほどでかくすぎて現実感が湧かない。
まさにこの日一番のエールフランス。




その後もパーティー会場のようなマホビーチの真上をいくつもの飛行機が駆け抜けていった。




まだまだ眺めていたいけれども、船に戻る時間もあるので14時半に退散。
再び2ドルのミニバンに乗ってフィリップスバーグに戻る。
普段土産など買わない自分だが、飛行機の暴風により帽子が壊れてしまったのでセントマーティンと書かれた帽子を購入。
このクルーズ唯一の買い物になった。



クルーズ船に乗り込み、最後のシャワーを浴びてから出向を待つ。
7日間毎日楽しかったカリブ海クルーズも長いよが明ければ終了となる。















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