2014年9月22日月曜日

世界周遊中のF1シンガポール観戦(2014年9月21日)

人生初のF1観戦が実現する。

高校生のときからテレビで見始め、大学生になってからはほぼ毎回深夜にテレビ観戦、
旅に出るようになってからもスポーツバーで生ビールを飲みながら見たり、
地上波放送終了後はライブタイミングで順位やラップタイムをチェックしつつレースを追ってきたF1。
18年間も趣味として続いているF1観戦は、20歳の時から16年間続いている海外旅行よりも年期が長い。
旅とF1のどちらの方が好きか、と聞かれれば甲乙はつけ難いけれども、
現在は世界周遊中ならではのF1観戦を味わいたい。
舞台は最高すぎるシンガポール市街地である。


9月19日の金曜日。
18時からフリー走行1、21時半からフリー走行2が行なわれる。
ちなみに、F1レースは予選と決勝のみではなく、
金曜日に1時間半ずつフリー走行1回目、2回目があり、
土曜日は1時間ずつフリー走行3回目、予選が行なわれ、
3日目の日曜日にシンガポールであれば61周の決勝が行なわれる。

F1のため普段よりも西洋人の宿泊客が増えて満室のウォークホーム•カプセルホテルを正午過ぎに出る。
レース会場の食事が高いと予想して、宿の近くのチャイナタウンで昼食。
F1シンガポールグランプリ開幕の日とはいえ、中華街はいつもどおり。
深夜まで食事がとれないかもしれないので、ぶっかけ飯をがっついた。

チャイナタウンからオフィス街を貫通し、エスプラナードドライブが近づくと雰囲気は一変。
交通規制でエスプラナード方面の自動車は少なく、エスプラナードドライブは完全に封鎖されている。
しばらく進むと、レース会場の入口が現れる。


自分が持っているゾーン4のウォークアバウト3日間パスで通過できるゲート6。
ゲート6手前のフラトンホテルからマーライオンパークに入ってみるといつも通りであり、
マーライオン周辺には相変わらず観光客が多い。
もちろん、マーライオンパークからエスプラナードドライブへと登る階段は封鎖されている。

まだ午後3時だが、ゲート6で首から下げるプラカードのパスを係員のバーコードリーダーに照らし、
セキュリティでリュックの中身をすべて見せて入場。
空港並みのセキュリティに逆に安心できる。

座席指定のグランドスタンドと違い、ゾーン4のウォークアバウトは場所自由の立ち見。
ゆったりとグランドスタンドの席に座ってみるのも良さそうだけれども、
生まれた初めて見るナマF1は自分が見やすいところから間近で体感したい。
走行中のマシンを目の前で見れるのは市街地コースのメリットだろう。
エスプラナードの立ち見席をチェックする。
やはりスクリーンの近くの方がレース状況が分かり面白いかもしれない。



興味深いことにエスプラナード•ショッピングモールは普通にオープンしており、
カフェやトイレも利用できる。
もちろん、F1チケットを持っている人のみエスプラナード周辺にアクセス可能なので、
店員と数人の西洋人しかいないショッピングモールだった。


金曜日のフリー走行1が始まる18時までまだまだ時間がある。
コンサート会場やフードヴィレッジがあるパダン周辺も歩いてみる。
野球球場やサッカースタジアムと違い、
一周5.065kmの市街地サーキットがレース会場となるので規模が違う。
自分がアクセスできるゾーン4だけでも広大な敷地内にあり、
地図と案内板に従って歩かないと迷ってしまう。
まぁ、サーキットコース自体はすでに何周も歩き回ったので位置は把握しているが。



プログラムを見ると4時45分からF1ではないがポルシェの練習走行があるらしい。
この3日間はF1レースに並行して、ポルシェのカレラカップ•アジア、
マスターズ・ヒストリックレーシングというのも行なわれるそうだ。

パダン周辺ではF1関連のいろんなイベントがあり、
タイヤ交換を体験できたり、シュミレーターでドライブできたり、
スポンサーであるシンガポールエアラインの機内の様子を眺めたりできる。
人気が高いシンガポール航空はいつか乗ってみたいものだ。




 

フードヴィレッジは屋台風になっており、ビールの売店も多い。
予想通りハンバーガーやフィッシュ&チップスはもちろん、ビールも12ドルと高かったが。




ウォークアバウトの自由立ち見ではあらかじめ自分の場所が確保されているわけではないので、
早めに向かっていい場所をとる。
スクリーンはないものの、ターン11、ターン12を見れるウォークアバウトの立ち見台にはすでに先客が腰を下ろして陣取っていった。
ビューイング•プラットフォームと呼ばれる立ち見台に三脚持ち込みは禁止となっており、
その理由はすぐに判明。
フェンスの間近まで大砲のような望遠レンズを持ったカメラ小僧が集っている。
プロなのか、カメラオタクなのかは分からないが、中年カメラ小僧の集団には圧倒された。



正午過ぎに一度スコールが降ったので、夕方以降の雨の心配はなさそうだ。
雲間から陽光も差し込んでいる。
午後5時近くの陽光は湿気のせいで蒸し暑いが気分を高揚させてくれる。


いよいよ、ポルシェのカレラカップ•アジアのプラクティス、フリー走行がスタート。
スポーツカーが爆音を響かせてターン11、ターン12を駆け抜けていく。
思えば、F1以外の車のレース自体見たのは初めてかもしれない。
唯一記憶にあるのはゴーカートくらいだろうか。




プラカードにも耳栓推奨と記載されている通り、エンジン音は凄まじい。
子供は完全に耳を覆って、ポルシェの走行を見つめている。
でも、このエンジン音こそ車好きにはたまらないと思う。



ポルシェのフリー走行は午後5時15分に終わり、
いよいよ18時から開始するF1プラクティス1を待つ。

スピーカーからの実況中継のもと、フリー走行1が始まった。
すでに遠方からエンジン音が聞こえてくる。
いきなり緑色のマシンが現れたと思ったら、あっという間に過ぎ去っていった。
夢のF1カー走行を目の当たりにしたという実感を噛み締める間もないスピード。
そして、キミライコネンが乗ったフェラーリが通過していく。
ターン11、ターン12では速度が若干遅くなるが、
それでもデジタル一眼レフで普通に撮影することはできない。


じょじょに高まってくる興奮に酔いしれつつ、
次ぎから次ぎへと現れては過ぎ去っていくF1マシンを周りのカメラ小僧を見習って流し撮りなんかしてみる。
望遠レンズは持っていないし、素人の腕ではしれているが、
走行中のF1マシンを撮影してアドレナリンが滲み出てくる。


 



実際に目の前で体感するのは人生初だけれども、
すでにテレビで何度も見てきただけあってヘルメットの色でドライバーを識別できる。
また、iPhonenにインストールしたF1公式アプリのライブタイミングでラップタイムとそれぞれのドライバーの現在地を確認し、
お目当てのドライバーが近づいたらカメラを構えたり、iPhoneでの動画撮影の準備をしたりした。
シンガポールの携帯会社SingTelの4G回線だけあって、ラップタイムも現在地も正確。
1000分の1秒も重要なF1で回線が遅かったら話にならない。

やがて日も沈み、闇が訪れる。
そして、市街地サーキットを日中のように明るくする照明も美しさを増す。
いつのまにか周囲の観客も増えている。



フリー走行1ということもあってドライバーのラップタイムよりも流し撮りに熱中して、
あっという間に過ぎ去っていった1時間半。
ターン11、ターン12はエキサイティングな見どころなので、予選にまた訪れたい。




ポルシェのプラクティスのときから3時間ひたすら立ち続けていると足も棒になる。
フラトンホテル近くから一度か以上を出て、どさくさに紛れてホテルのソファーで休息し、
すぐにゲート6からレース会場に入る。
午後8時前にはすでにマスターズ•ヒストリックレーシングのフリー走行と予選が行なわれていた。
F1ドライバーと違い、知っている人はいないので詳細はよく分からない。
F1フリー走行2にあわせてエスプラナードドライブの立ち見台に登り、
スクリーンを眺めながらマスターズ・ヒストリックレーシングを観戦する。
クラッシュなどもスクリーンに映し出されて分かりやすい。
今年からエンジン音が小さなくなったF1と違い、昔のF1マシンからのエンジン音は確かに耳栓がないと耳鳴りがしそうな爆音で苦笑い。
先のターン11、ターン12と違い、エスプラナードドライブの直線では車が速すぎて流し撮りも素人には不可能。





そして、F1フリー走行2は21時半から開始。
直線では撮影が困難なのでライブタイミングでラップタイムを確認したり、
スクリーンで状況を確認したりする。
また、スクリーンに合わせたiPhoneの動画撮影を楽しんだりする。
ターン11、ターン12、そしてエスプラナードの直線と別の角度から堪能でき、
自由に好きな場所から見れるウォークアバウトのメリットを実感。
初日から大満足のF1観戦となった。






9月20日の土曜日。
18時からフリー走行3、21時から予選が行なわれる。

前日同様15時半にはレース会場に入る。
今日は灰色の空でいつ雨が降ってもおかしくない。

昨日のフリー走行1はターン11、ターン12で初体験し、
フリー走行2は直線のエスプラナードドライブだったので、
フリー走行3は前日とは別のスタンフォードで見てみる。
スタンフォードはスタンフォード•グランドスタンドのすぐ隣にビューイング•プラットフォームがあり、
グランドスタンド用のスクリーンも見れるためか人気があるらしい。
お隣のチケット代が高いスタンフォード•グランドスタンドはガラガラなのに、
ゾーン4のウォークアバウトの立ち見台は16時でもすでに混み合っている。



DRS区間であるラッフルアベニューの直線ストレートからのターン7からターン8までがスタンフォードで、特にメモリアルコーナーと呼ばれるターン7は時速300キロのラッフルアベニューから一気に減速するのでオーバーテイクを目の当たりにするチャンスがあるかもしれない。

昨日に続き、ポルシェやクラシックカーの予選、決勝が行なわれ、
雨が降りそうだけど幸運にも一滴も落ちない灰色の空の下、フリー走行3が開始。
昨日の2ヶ所のビューイング•プラットフォームに比べ、
明らかにスタンフォードがベストだった。
スクリーンで状況も分かるし、F1マシンの走行を一番近くで見れる。
望遠レンズ一切なしの古いデジタル一眼の入門機、NikonD3100でもそこそお流し撮りができるものだ。




大満足のフリー走行3も終わり、後は予選と翌日の決勝のみ。
予選は金曜日のターン11、ターン12で観戦し、
決勝はスタンフォードのターン7で見ようと思う。











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