2015年1月17日土曜日

ロトルアで温泉を見る(2015年1月16日)

ニュージーランド旅行3週間の前半のハイライトはロトルア。
ロトルアは地熱活動が盛んで温泉が多く、間欠泉もあるらしい。
小学生の頃、北海道の登別の山中に住んでおり、
温泉の熱さと硫黄の匂いに慣れ親しんでいる身としてはぜひとも温泉に触れたい。
また、地下から温水が噴出する間欠泉は人生初なので期待してしまう。

ニュージーランド最初の街、オークランドには6泊もする。
シドニーから来ると都市の魅力が薄いので3日で十分だったが、
事前にオークランド6泊分のホステル、
オークランドからロトルアへのバスを予約してしまったので旅程は変えられない。
物価高のニュージーランドでは出費を抑えるために早めにネットでバスを予約したり、
予約サイトで安めのホステルをおさえておく必要があり、
アジアのように行き当たりばったり、自由気ままな旅ができないのがつらい。
1週間前には予約してしまうので旅程が固まってしまい、味気ないともいえる。
ハイシーズンでただでさえ物価が高い国なので我慢するしかないだろう。
でも、夜遅く街について宿が決まっているというのは安心材料でもあるが。

運がいいことにオークランド〜ロトルア間を予約したNaked Bus(ネイキッドバス)では
1便につき1人だけに与えられる1ドルのセールだった。
荷物料の5ドルと予約手数料の5ドルを合わせて合計10ドルになるとはいえ最安。
ニュージーランドの旅の動きだしとして幸先がいい。

ロトルアの宿泊先はCrash Palace Backpackersで、
ラウンジや共同ルームが広々としており、キッチンは2つあり、
Wi-Fiも繋がり、部屋は静かで清潔感があり、
これまでメルボルン、シドニー、オークランドと泊まってきたオセアニアのホステルの中で
一番好感を持てる宿である。
夜な夜な飲んで騒ぐのが禁止されているのもいいかもしれない。
それでいて10人部屋で1泊19ドル(1800円)とオーストラリアでは考えられない低料金だった。

アメリカ映画に出てきそうなこじんまりとしたロトルアは湖に面しており、
閑静で寛げそうな街である。





メインの間欠泉や温泉があるワイオタプ•サーマル•ワンダーランドは30キロ離れているものの、
街のあちこちに小さな温泉があり、
湯気立つ水面やクレーターには早虜になってしまう。






ロトルアに着いた翌日、間欠泉やカラフルな温泉で有名なワイオタプ•サーマル•ワンダーランドへ行く。
ロトルア中心のインフォメーションセンターでシャトルバスを予約。
ワイオタプ•サーマル•ワンダーランドの入場料を含めて75ドル(7000円)。
かなり高いがハイライトなのでケチるわけにはいかない。

間欠泉の噴射を見れるのは午前10時20分だけらしく、
シャトルバスは9時10分にホステルの入口に迎えにくる。
他のホステルやホテルからも乗客をピックアップして20人ほどを乗せたシャトルバス。
30分くらいで最初の温泉に到着する。
前日にロトルア市内の公園で見たものより規模が大きい。
温泉とはいえ、100度近くの熱湯なので入浴は不可能である。



10時10分にシャトルバスは間欠泉に到着。
1日1回の噴射だからかすでに多くの観光客が座っている。
まるでショーを待っている雰囲気がある。


やがてガイドが現れ、解説を始める。
マイクが壊れているらしく、大声で説明してくれるがすべては聞き取れなかった。
粉末の石けんを火口に流し込み、だいたい3分〜7分くらいで湧き出てくると言う。


想像では一気に吹き上がると思っていたら、
沸騰した鍋からお湯がこぼれるようにじわりじわりと沸き上がってくる。



やがてゴボゴボと音を立てながら噴射する。
お湯は噴水となり長い時間吹き上がっていた。
多くの人々が動画を撮ったり、近寄って間欠泉の噴射を背景に記念撮影している。



生まれて初めての間欠泉の噴射なのでもっと驚くかと思ったが、
石けんを投入しての人為的なものだったのでそれほどでもなかった気がする。


シャトルバスはワイオタプ•サーマル•ワンダーランドのビジターセンターの前で停まり、
入場チケットを渡され、ここから自由行動。
2時間後の正午半に出発するというのであまりのんびりはしてられない。

トレイルコースに沿って歩いていくと、
地面に大きな穴があいた火口が点在しており、
蒸気と懐かしい硫黄臭を放っている。
馴れていない人には腐った卵のような硫黄臭がきついらしく、
鼻をつまみながら歩いている人もいた。




やがて森林風景を映しこんだ鏡のような水面が現れる。
黄色や緑のカラフルな沼であり、アーティスト•パレットと呼ばれているらしい。
渡されたパンフレットによると、
シャンパンプールと呼ばれる温泉から溢れ出した水がミネラル分とともに注ぎ込み、
水の深さや風向き、日光によって色が変わるそうだ。



化学は詳しくないので光の屈折などは忘れてしまったが、
確かに雲間から太陽が現れたときのカラフルさは格別だった。




そして、いよいよメインのシャンパンプール。
アメリカのイエローストーン国立公園にある温泉についで二番目に大きいとか。
沸き上がる湯気はもちろん、オレンジ色の淵と緑色の水面のコントラストがいい。




700年前の噴火で形成された温泉で、直径65メートル、深さ62メートル、
表面温度74度、と数値だけでも凄さが分かる。
金、銀、水銀、硫黄、ヒ素などいろんなミネラルを含んでいるために鮮やかな色を出していると書いてある。
地球の体温、営みを目の前で見れてテンションが上がってしまう。

樹海の中のトレイルを歩き、
他の温泉やミネラルを含んだ川、クレーターを見ていく。
2時間の時間制限があるのであまりのんびりとはしてられない。





トレイルの一番奥の行き止まりでは黄色い湖が一望でき、これだけでも大満足。
地球の神秘を直に感じてしまう。



巡回トレイルをシャンパンプールまで戻り、
別の角度から眺めると硫黄臭の湯気を顔に浴びたり、
若干異なるカラフルさを満喫できた。




時間ギリギリまでシャンパンプールに見とれた後、
出口へのトレイルを歩いていると、
おまけというには大きすぎるサプライズ、
「悪魔の風呂」と呼ばれる黄色すぎる沼が現れる。
シャンパンプールからの硫黄分を含んだ水の流れ込みで黄色になるらしい。
しかも、雲の多さと日光の反射具合により黄緑色から黄色になるとパンフレットに書いてあるので
しばらく待っていたら、確かに色が変わったような気がした。




青い海や湖に魅了されることは多くても、
黄色やオレンジ色の温泉に見とれるのは初めてかもしれない。


半日で終了したワイオタプ•サーマル・ワンダーランドの見学だったが、
これだけのためにニュージーランドに来た価値があると言っても過言じゃないはず。
もちろん、ワイオタプ以外でも魅力溢れるロトルア近郊。
湖に沿ったトレイルを探索したり、
巨木セコイアが生い茂るレッドウッドの森林を訪れたり、
夕日を背景にした温泉を見たりと、
3日間では足りなすぎるロトルア滞在となった。









ロトルアで自然に触れることで一気に虜になったニュージーランド旅行は早残り半分の10日。
大都会のシドニー、シンガポール前にもっと自然に癒されたい。






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