2015年6月16日火曜日

再び北京で足止め、万里の長城を訪れる(2015年6月1日)

一年半ぶりの北京。
2013年11月の北京ではアップルストアに頼んだMacBook Airのバッテリー交換待ちで意図せぬ10日間滞在。
今回は5日間でスルーしようと思ったが、列車待ちにより8日間滞在することになる。

バンコクから北京に到着し、
空港で一夜明かした翌日、ネット予約したカプセルホテルで日中は休み、
午後にモンゴル国境の町エレンホト行きの列車予約のため北京駅へ向かった。
中国では毎回のように窓口の長列に並び、ようやく自分の順番が回ってきて
予めメモ用紙に記入したエレンホト行きの日にちを見せると別の窓口に回された。
別の窓口では英語を話す係員が丁寧に対応してくれたものの、
エレンホト行きの列車は週2日のみで、一番日にちの近い5月30日土曜日はすでに満席。
次の列車は6月3日水曜日。
つまり北京に8日間滞在しなければならない。
バスで行くことも考えたが、
以前バスターミナル探しに苦労した経験から6月3日のエレンホト行きで妥協する。
中国にはビザなしで15日間滞在できるため、モンゴル行き前に滞在オーバーの心配はいらないだろう。
それにしても相変わらず列車予約が面倒な中国。
モンゴルから再び北京に戻ってから西安、ウルムチ、ウイグル自治区を15日間だけでじっくり見て廻れるだろうか。
北京に戻って早々、安い西安行き、ウルムチ行きの列車が予約できるかどうかも微妙。
中国初日から先の不安が募る。



北京8日間の宿はMini Meカプセルホテル。
北京中心からかなり離れた団地へと続く路地にある。


ドミトリーではないカプセルとはいえ、1泊86元(1700円)。
円安元高とあってバンコクから来ると恐ろしく物価高に感じる北京。
ここで8日間の足止めはちょっとつらい。
Mini Meカプセルホテルには従業員も含め若い中国人しかいないが、
レセプションの従業員はフレンドリーで、
自分が帰ってくる度に「こんばんは」と日本語で声をかけてくれる。
残念ながらWiFiの回線は不安定だし、
そもそもFacebookはもちろん、LINE、Google、YouTube、
Dropboxさえも中国政府のネット規制でアクセスできないので諦めるしかない。
とりあえず、iPhoneのVPNアプリを使えば上記のSNSを使えるけれども回線が遅過ぎる。


一年半前、MacBook Airの修理を待ちつつ10日間寒さに堪えながら歩き回った北京。
ラスト3日は寒すぎて風邪をひいて熱を出し寝込んでしまった。
今回は5月下旬とあって昼間は30度を超える暖かさ
…というより暑い。
11月は真冬前なのに寒すぎたし、5月は夏前なのに暑過ぎる。
紫禁城や有名な寺はすでに見て廻ったのであてもなくだだっ広い北京を歩く。
碁盤の目状の都市で分かりやすいけれども碁盤1ブロックが1キロ平方と広く、
横断しなければならない車道も車線が多過ぎで歩行者泣かせの町である。




それでも、碁盤の中の路地に入れば庶民が生活する胡同(フートン)があり、
モダンなショッピングモールとは別世界が広がっている。




北京の昔ながらの下町、胡同をぶらついてから
王府井(ワンフージン)というショッピングモール街を訪れると目眩が生じる。
日本を抜かして世界2位の経済力を誇り、
数年前からバブル崩壊と噂されつつもいまだに崩壊しない中国の首都の繁華街だけはある。





せっかくの北京8日間滞在なので万里の長城を訪れる。
現存する部分だけでも3000キロ、6000キロ、全長は20000キロなどと言われており、
とにかくスケールのでかい世界遺産。

写真で見ると大自然に囲まれた万里の長城はアクセスが面倒だったり、
バスでしか行けないところも多いけれども、
八達嶺(バダリン)は北京北駅から1時間ちょっとの列車で行ける。
朝早い7時半に地下鉄に乗り継ぎ、北京北駅にたどり着くと、
バダリン行きの列車は11時近くと2時間以上の待ち時間がある。
仕方がないので外の窓口で切符を買ってから椅子に座って仮眠をとる。
どいういうわけか、北京に着いてからよく目眩がし、睡眠時間も長い。
目覚めたときには同じく万里の長城に行くと思われる人々で溢れていた。


座席指定ではないので多くの人々に見習って30分前から改札で待つ。
ようやく改札が始まると、プラットホームに入った群集が一斉に走り出す。
もちろん席確保のためだろう。
1人のんびりと歩いて行くわけにはいかず、
自分も一番後方の車両を目指して老若男女構わず追い抜いて走った。
万里の長城を歩く前のウォーミングアップと言えるかもしれない。
多くの人は後方まで走らず前方の車両から乗っている。


北京郊外を眺めつつもまた眠りに陥る快適な列車。
バダリン駅に到着したときには曇っていた。
これから長城を登るには最適なほど涼しい。
駅から出て皆が乗り込むシャトルバスらしきものに乗ると、
ロープウェイの入口まで連れて行ってくれる。
が、ロープウェイは料金が高いし、
登山者用入口までは遠いのでシャトルバスに乗らない方がよかったと思う。

入口途中のレストランも当然高そうで昼食を後回しにしてまずは長城へ。
世界名だたる観光地だけあって外国人もいる。
でも99%は中国人だろう。
入場料40元(800円)払い、長城を登っていく。
下から見るとずっと先にある塔楼はかなりの高さ。
城壁にそってアリのような群集が見える。


山の峰を縫う石造りの長城を歩いて行く。
平坦な部分は歩きやすい。
世界一クラスの観光地だけあって人が多い。
それでも長城のキャパシティが大きく、混雑には感じられない。


ちなみに人々の流れに従って北側のルートを選んだのだが、
振り返ってみると南側のルートは閑散としていた。


曇り空のハイキングは暑くなくていい。
序盤はひたすら登り続けるため汗が滲み出る。
快晴の日はかなりきついはずだ。


ときどき振り返って登ってきた道と大自然の絶景を眺める。
登山者用入口がはるか眼下に見える。
遠方が霞んでいるのは北京のPM2.5の影響らしい。


あくまでも山の峰に沿って城壁が続くため、
登り下りの繰り返し。
石段の階段は段差が違ったり、急勾配の坂があったりと両足のいろんな部分の筋肉を使わされる。
年配の人々は手すりにつかまりながらゆっくりと歩いている。
息切れをしている若者が多いのは喫煙者ばかりの中国人だからだろう。


一番小高い北8楼に登る道は途中からロープウェイという反則技で登ってきた観光客が合流し、
凄まじい混雑ぶり。体力が有り余っている彼らはやかましい。



 
ちなみに北8楼の先の道は封鎖されており、ここが折り返し地点。
帰りはかなり急勾配のルートを下っていく。
このルートから登っている人たちは手すりにつかまり息を切らしている。



階段はいいにしても、石造りの坂道はサンダルだと滑って危なく、
他の人々のように手すりをつかまりつつゆっくり降りていく。
途中の平坦な場所まで駆け下りるのは危険行為となっている。



相変わらず下ってはまた登り、観光のためのハイキングというより苦行に近い。
サンダルで来た自分も間抜けだけれど、厚底靴でやってきた女子は万里の長城に思い知らされているだろう。



途中に下山口があるので後半の登りルートは一気に閑散となる。
多くの人々は下山口でギップアップ。
自分は観光客がほとんどいない長城を北12楼に向かって登っていった。
霧雨も降り出し、風邪をひかないか心配になってくる。
北12楼にてその先の道は封鎖されており、万里の長城ハイキングも終了。
閑散とした長城と霞んで趣を醸し出す景観を眺めて来た道を引き返した。




結局、昼食も忘れて3時間近く万里の長城を上り下り。
段差がまちまちな石段に急勾配で滑りやすい坂道。
普段使わない筋肉を使いまくったため翌日の筋肉痛は避けられないだろう。
行きと同様、北京帰りの列車も2時間待ちでちょっとうんざり。
その分、北京北駅に到着してから隣接したショッピングモールのフードコートでの夕食とビールに万里の長城ハイキングの達成感を抱いた。










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