2016年6月22日水曜日

ホンジュラスのコパンルイナスからエルサルバドルへの国境越え(2016年5月23日)

ホンジュラスのコパンルイナスからエルサルバドル国境まで距離にして50キロくらいだが、
曲がりくねった山道をゆっくり進んでいくので、乗り換えも含めて所要7時間。
朝早くコパンルイナスを出れば余裕でエルサルバドルのビーチまでたどり着けると思っていたのに、
二日間もかかってしまった。

当初、コパンルイナスから旅行者用のシャトルバス・サービスで一気にエルサルバドルのビーチ、エルトゥンコに向かう予定だった。
が、宿泊しているIguana Azulや他の旅行会社を訪ねても火曜日までエルサルバドル行きのシャトルバスがないとのこと。
コパン遺跡を見終わった日から三日も待たなければならない。
快適なコパンルイナスに長居しても悪くないけれども、
最低4人集まらないと運行されないシャトルバス・サービスが必ずしも火曜日にあるとは限らないので、
自力でローカルバスを乗り継いで国境越えすることにする。
コパンルイナスからサンタローサデコパンに行き、
サンタローサデコパンからエルサルバドルとグアテマラの国境に近い町オコテペケへ。
オコテペケからすぐ南の国境の町エルポイに移動し、国境越えしてから首都のサンサルバドル行きのバスをつかまえる。
さらにエルトゥンコにたどり着くためにはエルポイから到着するであろうサンサルバドルの東バスターミナルから西バスターミナルに移動し、西バスターミナル発着のバスに乗ってラ・リベルタードという港町に行き、
そこでバスを乗り換えてようやく最終目的地に行き着く。



つまり、コパンルイナスからバス7本に乗らなければならない。
もちろんエアコンなしで乗り心地悪いミニバンかチキンバスである。
乗り換えが6回もあるのでスムーズに当日中にエルサルバドルのビーチにたどり着けるか微妙だが早起きして向かってみる。

前日コパンルイナスのバスステーションで尋ねると、
Casasolaのサンタローサデコパン行きミニバスが6時40分、8時と出ている。
コパンルイナスからエルトゥンコの直線距離は150キロくらいだし、
いくら山道続きとはいえ8時のバスに乗れば正午くらいに国境越えできるだろうと甘く見ていた。
午前8時に出発したミニバスは途中の街で乗客を拾ったりしつつ、
恐ろしく遅いスピードで向かう。
予想していた2時間くらいの乗車時間で先に払った100レンピーラ(500円)は高いなと思っていたけど、
案外時間もかかりそうだ。
サンペドロスーラ方面の道路との分岐点の街ラ・エントラーダで多くの乗客が降り、
代わりに別の人々が乗ってくる。
結局、サンタローサデコパンに到着したのは11時半。
7回乗るバスの第一弾から3時間半もかかり、先が思いやられる。

乗り継ぎがスムーズでありがたく、
サンタローサデコパンのバスステーションにて待ち時間なしでオコテペケ行きのミニバスの乗り込む。
サンタローサデコパンからオコテペケは80キロちょっと。
バス料金90レンピーラ(450円)。
このミニバスものろのろと進み、人の乗り降りが多い乗り合いバスだ。
2時間半以上山道を走り、田舎のような日曜日のオコテペケに到着した時は午後2時を過ぎていた。

もちろん、オコトペケから国境を越えてエルサルバドルを進むことも可能。
でも国境越えでどれくらい時間がかかるかわからないし、
国境からサンサルバドルまで3時間以上かかるとして、街中でバスターミナル間移動のバスを探していると暗くなってしまいそう。
今回の国境越えにおいて先を急がずまだまだ夕暮れまで時間があるがオコテペケで一泊してみる。
ホンジュラスのコパンルイナスからエルサルバドル国境への直線距離50キロちょっとの旅はバス2本で早くも終了。
3本目以降は翌日に持ち越された。
サンタローサデコパンからのミニバスを降りてすぐ目に入るHotel Turistaで値段を聞いてみると、
ホットシャワーが出る快適で清潔な部屋で250レンピーラ(1250円)とお得。
ホンジュラス最終日を予定していなかったオコトペケで過ごすのも悪くない。



オコトペケの快適なHotel Turistaで半日休息した翌日、
7時過ぎから行動を開始する。
宿を出た目の前にミニバンが停まっており、尋ねてみたらエルサルバドルとの国境の町エルポイ行きであり、
しかも10分後に出発するという。
幸先の良い日である。
中米のミニバスは中央アジアのマルシュルートカに似ているけれども、
満席にならないと出発しないという忍耐力が要するシステムではなく、
野菜のかごを積み込んだおばさん、おじさんと自分三人だけでガラガラなのに出発してくれる。
西アフリカのシェアタクシーのように満席になって出発するまで8時間以上待たされるという悪夢がないのでありがたい。
料金も10レンピーラ(50円)とお手頃で10分くらいで国境前に到着。
朝8時前だからか閑散としているホンジュラス側。


まずホンジュラスの出国。
イミグレの窓口で指紋を取られ、小さな出国スタンプが押されて終了。
朝早いと待ち時間もなくスムーズだ。
誰も歩いていない国境を少し歩けばすぐにエルサルバドル側のイミグレ。
入国側の窓口に並んだのになぜか逆の出国側に回され、
コンピューターでパスポート情報を入力するのを待つだけ。
エルサルバドルの入国に際して入国税は取られないし、
パスポートページにスタンプすら押されなかった。
味気なく中米5カ国目、住み渡り45か国目となるエルサルバドルに入国。
バスステーションへと続く田舎のような街を歩いている限りここがホンジュラスなのかエルサルバドルなのか分からない。
ニカラグアと言われても信じてしまいそう。
おそらく中米ほど国と国の違いが希薄で、国境越えで変化をあまり感じない地域はない気がする。
10分くらい歩いて辿り着いたバスステーションにて首都サンサルバドル行きの119番のバスを待つ。
エルサルバドルのバスは番号で振り分けられておりわかりやすい。
のんびりとした雰囲気に国境越えの高揚感もなし。


8時半頃、119番のチキンバスが出発。
噂に聞いていた通りエルサルバドルのバス料金は安く、サンサルバドルまで⒈7ドル。
パナマ以来のドル通貨がまた分かりやすくていい。
国境を発った時は人が少なかった車内も通過する町で乗客を拾い、
気がつくと満員に近かった。
乗り心地が悪いチキンバスもニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドルと乗り続けると慣れてくる。


3時間半くらいでサンサルバドルに着く。
車窓の風景は廃車工場やライフル銃を持った警備員に守られた商店だったりとホンジュラスと変わらない。
同時にかなり迫力のある小汚い町並みなのでまだまだ治安に注意したい。
チキンバスから黒い煙が排出され、空気の濁り具合は半端じゃない。
蒸し暑さもあって腕からにじみ出る汗も黒ずんでいた。

国境からのバスが到着するのは東バスターミナル。
東バスターミナルから市バスで西バスターミナルに移動し、
そこからラ・リベルタード行きのバスを捕まえなくてはならない。
降りてすぐに何人かの人に西バスターミナル行きを尋ねるも34番という以外にあまり分からず。
西方向の交通の流れに沿ってバスを待つも34番は全く現れず。
バスターミナルの外でも別の人に聞いてようやく34番の市バスに乗れるバス停が見つかった。
西バスターミナルに向かうのだから東から来るバスに乗ると思っていたら、
東バスターミナルの近くのロータリーが折り返し地点らしく、
反対側の道路で西から来る34番を待たなければならなかったようだ。
乗り込んだ34番はすぐに迂回して進路を西側に変えていく。
なお、東バスターミナルの周辺はガラが悪いようで、
バスが通過する細い通りは廃れた雰囲気が漂っており、怪しいバーも陰気臭く運営している。
昼間なので人通りもまばらにあるが、暗くなってから絶対に歩きたくない界隈である。

やがてバスはサンサルバドルの中心と思われる活気あふれる商店街を進む。
久しぶりの都会らしい猥雑な活気に歩き出したくなったが、
バックパックを持っての移動なので数日後にゆっくりと手ぶらで歩きたい。
覆面をした警察官が数人銃を持って警備している光景に油断禁物である。

多くの乗客が降りるバス停があり、ここが東バスターミナル。


オコテペケを8時前に出発したのにすでに13時過ぎ。
バスターミナル隣接の薄暗い食堂で軽食を食べる。
ソーセージの炒め物とご飯、瓶コーラで2.5ドル。


食後すぐにラ・リベルタード行きのバスを探す。
最終目的地のエルトゥンコまであとちょっと。
てっきり西バスターミナル内から発着すると思っていたら、
バスターミナル前の道路をラ・リベルタード行きの102番が通過するそう。
辛抱強く待って102番に乗り込む。
サンサルバドルからラ・リベルタードまで1時間ちょっとで60セント。
中米の小国とはいえバス料金が安すぎる。
自分のバックパックは結構でかいので荷台に載せるのをためらっていると、
バスドライバーが文句を言ってきたので短距離移動にもかかわらず荷台に押し込む。
一応スリに注意しつつバックパックに目をやるも疲労からか居眠り。
ホンジュラスを抜けたからといって気が緩みすぎである。

リベルタードに着くと、他の乗客がすぐにエルトゥンコ行きのバスを教えてくれる。
エルサルバドル人は親切という第一印象が芽生える。
教えてもらった80番のバスに乗り込むと満席。
エルトゥンコまでわずか6キロなおでバックパックを背負ったままチキンバスに揺られた。

ようやく3時頃にエルトゥンコ到着。
ホンジュラスのコパンルイナスからミニバスやチキンバス7本乗り継ぎ辿り着いたエルサルバドルのビーチ。
有名なエルトゥンコは西欧人サーファーばかりでドン引きで物価高だけれども、
ここからエルサルバドルの旅を始めようと思う。







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