2016年7月27日水曜日

自転車で廻るトゥルムのグランセノーテとカリブ海に面したマヤ古代遺跡(2016年6月28日)

大学の卒業旅行以来13年ぶりのメキシコ旅行第一弾はトゥルム近郊のグランセノーテとカリブ海に面したマヤ古代遺跡。
ベリーズのキーカーカーでエイやサメ、マナティに海ガメを見るために挑戦したシュノーケリングの機会は当分ないだろいうと思っていたら、
メキシコに入国して早々、透明度100メートルと言われるセノーテで再びやってきた。


カリビアンブルーと海の生物をホルチャン国立海洋公園で見れて大満足のベリーズを去る。
わずか5日間の滞在だったけれども充実度は他の中米諸国でないほどだった。
これで4月20日のパナマから始まった中米諸国7カ国、コスタリカ、ニカラグア、ホンジュラス、
エルサルバドル、グアテマラ、ベリーズを北上する旅が終了。
中米で一番小さいベリーズから人口1億を要する中米の大国メキシコに入国する。

キーカーカーからカンクンまでシュノーケリングツアーで一緒だったケンタロウさんと行動する。
船でベリーズシティに戻り、
ベリーズシティの船着場で44ベリーズドル(2500円)にまけてもらったチェトゥマル行きのバスチケットを購入。
バス出発の13時まで時間があるのでベリーズ最後の食事としてバングラデシュ風料理店でチキンシチューとライス&ビーンズというバングラデシュ料理とベリーズ料理のコラボのようなランチを食べる。


ベリーズとグアテマラの国境に近いチェトゥマル行きのバスはグアテマラのフロレスから乗ってきたバス会社と同じだった。
3時間で国境に到着。
ベリーズ側のイミグレで出国税として37.5ベリーズドル(2200円)、
正確にはもうベリーズドルを使い果たしたので19アメリカドルを支払った。
日曜日だからかイミグレの作業は遅く、バスに乗ったバックパッカー全員の出国が終わるまで30分近くかかった。

これまでにない厳重な緩衝地帯を進み、メキシコ側のイミグレへ。
綺麗なオフィスにて入国カードを記入し、7日間以上滞在する際は税金として390ペソ(2300円)も払う必要があった。
ほぼチェックしていないような荷物検査を終えて無事メキシコに入国。
今回の世界周遊で48カ国目、大学の卒業旅行以来13年ぶりのメキシコとなる。

特に見所がない閑散とした街だが、
広々とした道路や銀行や商店の電飾文字に中米諸国になかったモダンさを感じるチェトゥマル。
古いアパートを改装したようなDowntownホステルに一泊し、
翌日すぐにトゥルムに向かう。
トゥルムはカリブ海のビーチすぐ近くにマヤ古代遺跡がある町として有名で、
また街中から3キロちょっと北上するとグランセノーテがある。
ユカタン半島に数ある泉セノーテの中でも特に美しいと評判がある。


チェトゥマルで市バスが見つからないのでタクシーでバスターミナルへ。
タクシー代は20ペソ(120円)と安く、二人でシェアすればなおさらである。
正午前に到着するとすぐに正午初のトゥルム行きのバスチケットを購入でき、
綺麗なバスターミナルで大した待ち時間もなくバスに乗り込む。


179ペソ(1200円)と安めのバスだからか若干古かった。
チェトゥマルからトゥルムまでの4時間眠りっぱなし。
キーカーカーでの二日連続のシュノーケリングツアーの疲労がまだ残っているのかもしれない。

到着したトゥルムは熱帯リゾートの雰囲気が漂う小さな町で、
観光客が多いツーリスティックな町でもある。
ネット予約したVerasolホテルは二人でシェアして一人250ペソ(1500円)。
ホリデーアパートのような広々とした部屋が二つあり、バックパッカーがリゾート気分を満喫するにはいい。
エアコン付き、テレビ付きでキッチンもあり。
冷蔵庫がなく、部屋でWiFiがつながりにくいのが玉にキズ。



グランセノーテは早朝の方が日光の差し込み具合で美しく、
人が多くなると泉の水が濁ってくるそうなので早めに自転車で向かう。
Versolホテルで1日レンタル自転車が80ペソ(480円)。
市内から3キロ以上離れたグランセノーテとトゥルム遺跡の両方を訪れるので、
タクシーをチャーターするより自転車の方が安い。

平坦な道をブレーキなしの自転車でひたすら進み、途中のセノーテを素通りし、
20分くらいでグランセノーテに到着。
早く出発した甲斐があって午前9時前にグランセノーテのチケットを購入でき、敷地内に入っていく。
トゥルム周辺にセノーテと呼ばれる泉は多いけれども、すべてに入場料がかかるので、
今回は150ペソ(900円)のグランセノーテのみ。
まず入ってすぐの屋外シャワーで体の汚れや日焼けオイルを洗い流さなければならない。


早い時間帯だからか蚊が多く、いきなり数カ所刺されてかゆい。
屋外シャワーのすぐ近くからグランセノーテを見下ろせる。
サファイアブルーの泉に高揚感が湧いてくる。


ロッカーやシュノーケリング用マスク有料。
さらにライフジャケットのレンタルも50ペソ(300円)するので泳げない人間にとって痛い出費。
ロッカーは借りず、80ペソ(480円)のマスクを借りる。
ベリーズのキーカーカーの二日連続シュノーケリングツアーから中二日おいただけ。
目の前に現れるグランセノーテ。
想像していたより小さく、朝方の少人数しかいない時間帯に来て良かったと実感。


真下の泉は澄んでおり、午前中の斜めの陽光を浴びてキラキラと輝いている。


木のはしごを降りてすぐにブイが付いたロープがセノーテの先まで伸びており、
ロープを伝って鐘乳石が垂れ下がる洞窟に入れる。


海と異なり、波がないためにサファイアブルーの泉は穏やかで、
人が泳いで水面が揺れるくらいだ。


鐘乳石が水面近くまで垂れ下がっており、
新緑の岩と透明度抜群のセノーテの組み合わせがシュールである。
青いイルミネーションが水底から発行しているようにも見える。


早速、ライフジャケットと水中マスクをつけてセノーテに入る。
結構水が冷たいので体が慣れるようにゆっくりとはしごを下っていく。


途中から一気に水中に入ると別世界。
水の動きのないサファイアブルーの空間は人生で見たことがない。


 太陽光がカーテンのように差し込んでおり、青い水底を照らしている。


わずかな水面の揺れによって角度を変えて輝く青いカーテンは
オーロラのように幻想的でもある。


金魚のような小さな魚が無数に泳いでおり、
水槽の中をさまよっている感じがする。


洞窟の奥に進んでいく。
低い天井から鐘乳石がぶら下がっており、
水面を貫通しているつららのような岩を水中から見れる。
頭をぶつけないように気をつけなければならない。


太陽光が届かないずっと奥まで洞窟が続いているようだ。
すでに天井が水没しており、ダイビングでないと洞窟の奥に侵入できない。


セノーテの入り口の方を振り返ると、
水底にまで達して柱のようになっている鐘乳石がある。
柱と柱の向こう側に青いカーテンが揺らめいており、
手足を動かすのをやめて呆然と見入ってしまう。


太陽光のカーテンにより明るい部分と暗い部分がくっきりと分かれている。



セノーテの青い水中はUFOからの閃光が降り注ぐ、
SF的な世界と言えなくもない。



1時間も泳ぎ回っていると、人も増えてきて水底の砂などが誇りのように水中に舞い始める。


水面に浮かぶ人間の垢でも食べているのか、魚も多くなる。


また、早い時間帯に斜めから差し込んでいた陽光もじょじょに垂直になっていく。
ゆっくりと暗い洞窟に進んでいく亀を眺めてセノーテでのシュノーケリング終了。
神秘的な世界から地上に戻る。




一度自転車でトゥルムの市内に戻り、
あまりにも小さい市場近くのローカル食堂で70ペソ(420円)するチキンのモーレ煮込みを食べ、
正午過ぎからトゥルムのマヤ古代遺跡を見に行く。


海の方向に遠回りしたので遺跡の入口まで7キロ近くあったと思う。
しかも深い緑に仕切られた道路が続いており、海を見ながらのサイクリングとはいかなかった。


遺跡に行く道路沿いに高級リゾートホテルが並んでいる。
ビーチへの入口があり、自転車を停めて見てみると突如コバルトブルーのカリブ海が現れる。
クリスタルブルーのキーカーカー沖のカリブ海も良かったけれども、
白い砂浜にグラデーションが美しいメキシコのカリブ海もたまらない。



トゥルム遺跡入り口には恐ろしい数の観光客が集っている。
すでに6月下旬。
北米の夏休みシーズンが始まっており、やかましい子供や中高生、大学生が溢れており、
まるでディズニーランドのような雰囲気に興ざめ。
65ペソ(390円)のチケットを列に並んで購入し、敷地内に歩み入れる。

目の前に広がる遺跡群は手入れされた芝生の上に点在しており、
歩行者用の通路も整備されてまさにテーマパークと化している。


当然それぞれの遺跡はロープで立ち入り禁止となっている。
ロープがなければアトラクションとなって石積みが崩壊してしまうだろう。


それでもトゥルムの原風景に出会えるとテンションが上がる。
コバルトブルーのカリブ海に面したマヤ古代遺跡。


ホンジュラスのコパン遺跡やグアテマラのティカル遺跡に比べると規模が小さく、
40分もあればすべて見切れてしまう。
トゥルムにはマヤ特有のピラミッドがないようだ。



遺跡が立つ丘の下に青いカリブ海と小さなビーチがある。
炎天下遺跡巡りするアメリカ人やメキシコ人の観光客は少ないようで、海に入って戯れている。
夏休みの公共プールのような人だかりだ。




カリブ海は人生でトップクラスの美しさ。
濃厚な青からコバルトブルー、白い砂を波が引き寄せて乳白色になるグラデーションが素晴らしい。




なんだかんだ他の人たちと同様、小さなマヤ古代遺跡よりカリブ海を堪能する自分だった。
さすがにコパン遺跡、ティカル遺跡、トゥルム遺跡と見てきたのでマヤ古代遺跡にいっぱいになってきたものの、
チチェンイツァやパレンケは見逃せないだろう。
メキシコ広しといえどもカリブ海に面した唯一のマヤ古代遺跡を目に焼き付けて自転車巡りにピリオドを打つ。



トゥルムの後もプラヤデルカルメン、カンクンと極上のカリブ海リゾートを北上していく。














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