クルーズ3日目の海上での時間を挟んでバルバドスへと向かっていく。
7泊8日のクルーズで一番長い移動時間であり、
夜が明ければバルバドス、セントルシア、セントクリストファーネイビス、
セントマーティンと魅力的なカリブ海諸国に毎日寄港するので忙しくなりそうだ。
暇かもしれないという予想を裏切ってあっという間に過ぎてしまった3日目。
海上の日なのでちょっと遅めの9時半に起き、
朝飯バイキングを前日同様食べまくる。
朝からの大食だと動き回る気になれず二度寝したくなってくるから困る。
朝食後、各島の紹介のようなプレゼンテーションが行われるのでメインホールに行ってみる。
寄港する島のハイライト案内というよりあくまでツアーの宣伝でげんなり。
ただでさえ高額なクルーズ代を払っているのに俗っぽいオプションツアーまで申し込みたくない。
抽選で各島でのツアーが当たるというイベントもアメリカっぽく、参加せず。
クルーズ船を出てからは自分自身でローカル交通手段を利用して島巡りをしたい。
キャビンやプロムナードで寛いでいるとすぐに午後2時近くになってしまい、
あまり空腹感がないもののランチビュッフェを食べる。
この日はアメリカ料理とスープ、四川風の麺。
毎日ビュッフェのメニューが違うのが嬉しい。
昼寝したり、デッキチェアでのんびりしたり、
容赦なく過ぎていく海の上の時間。
夜はミュージックパフォーマンスのショーを見たりする。
また、1日三度のビュッフェだと夕食の量が自ずと少なめになった。
カリブ海クルーズ4日目。
カリブ諸国東端の国バルバドスを訪れる。
目覚めるとすでにバルバドスの港に停泊していた。
Carnival Fascinationは夕方に島を発ち、
早朝に次の島に到着するので早起きが苦手な人間にとって到着の瞬間を拝められない。
朝飯を屋外のテーブルでとりながら港に止まっている軍艦を眺める。
この日は一度下船してからランチタイムに戻ったり、
ビュッフェが終わる午後3時まで戻ろうとせず、ぎりぎりまでバルバドスを満喫したい。
アメリカ領土で高揚感も違和感もなかったセントトーマス島から一転、
カリブ海の新しい国に足をつけるという興奮があり、
自ずとテンションも上がってくる。
船を降りると、いかにもカリブらしい音楽で出迎えられる。
かつてイギリスの植民地だったため英語圏だけれども、
空気も明るさも匂いも米領バージン諸島と異なる本場のカリブの国に上陸する。
クルーズ乗客はイミグレの手続き不要で出口に直行できる。
住み渡り52カ国目、人生138カ国目のバルバドス入国。
港入口でツアーバスやシャトルバス、タクシーが待機している。
待合場所ではクルーズの乗務員と思われる多くのフィリピン人がスマホを眺めている。
自分もiPhoneをチェックしてみると、すぐにフェリーターミナルの無料WiFiに繋がった。
高額な料金を払ってまでクルーズ船内でネットサーフィンしないけれども、
寄港地で無料WiFiがあるなら利用したい。
バルバドスのビーチと首都ブリッジタウンを探索して戻る際がいいだろう。
フェリーターミナルからブリッジタウンの中心地まで2キロ弱離れているので待機しているシャトルバンに乗ってみる。
が、無料シャトルではなくたいした距離を走っていないのに2ドルも取られた。
ブリッジタウンの街歩きを後回しにしてまずビーチへ。
あらかじめ調べておいたアクラビーチを訪れてみる。
ブリッジタウンからアクラビーチまで4キロほどあり、
シャトルバンのドライバーに伝えてアクラビーチ行きの市バスが出ているバスステーションで降ろしてもらった。
ベリーズシティや南米のガイアナの首都ジョージタウンのようにカリブ系の黒人が大半で
少数のインド系、中華系が目につく典型的なイギリスの旧植民地。
バスステーションのカウンターで女性にアクラビーチ行きのバス番号を教えてもらい待つ。
バス運賃は2バルバドスドル=1アメリカドル。
中米諸国に比べてやはり物価高のカリブ海諸国。
でもツアーで回るより個人で公共交通機関を利用した方が格安のはず。
窓からの生ぬるい海風を顔に浴び、英語表記の店の看板を眺める。
ニューヨークからパナマに飛んで以来、
中米諸国、メキシコ、キューバ、さらにドミニカ共和国、
プエルトリコとスペイン語圏の国ばかりだったので英語表記に懐かしさを抱く。
到着したアクラビーチは派手なリゾート空気は存在せず、
欧米人のおばさんやおじさんが静かに砂浜でくつろぐ穏やかなビーチ。
ドミニカ共和国のボカチカ以来の白い砂浜と穏やかで透明なカリビアンブルーににんまり。
プエルトリコや2日前のセントトーマス島に白い砂浜はなかった。
いきなり海水浴とならず、波打ち際に沿ってゆっくりと歩いていく。
アクラビーチからブリッジタウンまで約4キロ。
その間ひたすら白い砂浜のビーチが続いており、歩いているだけで極上のカリブ海を満喫できる。
あいにく雲が多いけれども、雲の流れが速いからか、
陽光が現れるたびに海の色が鮮やかなカリビアンブルーに変わる。
ひたすら白い砂浜を歩くも青いグラデーションに飽きない。
首都のこんなすぐ近くにメキシコのイスラムヘーレスやキューバのバラデロに劣らない海の美しさがあるとはさすがカリブ海に360度囲まれたバルバドス。
海に首を伸ばしてパーム型の影を海面に落とすヤシの木と青いカリブ海の原風景につい立ち止まってしまう。
止まっては海を眺め、歩き出してはまた止まる。
アクラビーチからもう1時間は歩いただろうか。
地図を見るとまだ半分の2キロに達していない。
途中いくつかのこぢんまりとしたリゾートホテルを通過していく。
4月下旬のパナマのカリブ海、
6月後半からベリーズのキーカーカーやメキシコのユカタン半島、
キューバやドミニカ共和国でも二ヶ月以上カリブ海を見続けてきたが、
しつこくてもいまだ飽きないカリビアンブルー。
そう実感できるのはバルバドスの海もまた極上だからに違いない。
特に太陽光を照り返す砂の白さはまぶしすぎる。
バルバドスという島国そのものが珊瑚礁で形成されているからかもしれない。
要塞がある場所で一度ビーチが途切れ、
要塞に面したヒルトンの敷地を抜けてその先のビーチへ歩いていく。
4キロほどのビーチの半分が終わった感じ。
後半は前半よりも穏やかな波。
カンクンやバラデロで波が強かっただけにこれまで静かなカリブ海は珍しい。
この辺でいよいよ海水浴。
波は穏やかなのに遠浅でなく、すぐに足が届かなくなる。
だからか濃厚すぎる青いグラデーション。
それでいて透明度抜群なので文句なし。
海面に浮くようにヨットやツアー用の海賊船、
パトロール中の船も走っている。
ブリッジタウンに近づくにつれ、
自分と同じ青いビーチタオルを持ったクルーズ客が多くなる中、存分に海水浴を満喫した。
毎日船が出港する時刻が午後5時。
どんなに遅くても30分前に戻らなければならない。
また14時なのでローカルなバルバドスに触れるためブリッジタウンを探索。
ビーチを離れ、立派な門をくぐってブリッジタウンへ。
首都とはいえ、中心はコンパクトにまとまっているため歩きやすい。
オープンな露店や南国的な歩行者天国にカリブの島にいると実感できる。
トロピカルなフルーツが街にあふれている。
中米諸国、ドミニカ共和国と同様、例にもれず中華系の商店も目立つ。
街歩きの締めとしてバルバドス名物のラム酒を購入。
当然酒ボトルはクルーズ船内に持ち込み禁止。
200ミリの小ビンのラム酒を7バルバドスドル=3.5アメリカドルで買い、
ペットボトルのジュースとミックスし、
公園で飲んだり、フェリーターミナルでネットサーフィンしながら味わった。
すぐに酔いが回ってきて飲みきれなかったのでペットボトルに中身が残ったまま乗船したが
セキュリティーチェックでスルーだった。
案外ペットボトルへの移し替えはいけるのかもしれない。
ただし安いラム酒だからか酔いと船酔いのミックスでだるい4日目の夜となってしまった。
カリブ海クルーズ5日目。
アラームは7時半にセットするも疲労がたまってきて8時半に起きてしまう。
それでも朝飯がつかないホステルで10時くらいに起きていたのと比べると健康的な目覚めだ。
4日も経って慣れてきたように10階のビュッフェコーナーに行って朝飯を食べる。
朝からこんなに食べることは旅行中も日本で生活しているときもまずない。
今朝も晴れており、デッキからすでに到着したセントルシアの首都カストリーズの街並みを展望できる。
丘や入り江が多い地形が特徴的なカストリーズ。
特に下調べをしていないセントルシアなので地図を見ながら面白そうな場所を探してみる。
船を降りてから空港の滑走路に沿ったビーチを訪れ、その先の岬も気になる。
他のクルーズ客がツアーに参加したり、タクシーと料金交渉している中、
免税店や土産店を素通りして一人黙々と歩いて町に繰り出す。
いつの間にか入国してしまった住み渡り53カ国目のセントルシア。
このクルーズを予約するまで存在すら知らなかったカリブの島国である。
いきなりタクシーの勧誘が多い中、朝の天気がいいうちにビーチを目指す。
セントルシア人もカリブ系の黒人がほとんど。
言語も英語で、正直バルバドス人との差が分からない。
空港の滑走路内に金網で進入できず、大きく回り込んで空港きたのビーチへ。
朝から交通量の激しい炎天下を歩き、20分くらいでビーチに到着。
リゾート用のビーチでないのか、砂浜で寝そべっている人はいない。
前日見たバルバドスのような白い砂浜でないけれども、
海水は透明でグラデーションも綺麗。
こんもりと盛り上がった先端の岬を目指して誰もいないビーチを歩く。
丘の頂上に立つ灯台まで登れるだろうか。
ただ歩いていくとようやく海水浴している地元のセントルシア人を見かけた。
思えばセントルシア人と見るのは人生初めてかもしれない。
バルバドス出身の歌手リアーナのようにセントルシア人の有名人を知らない。
空港を過ぎてから丘を登る。
蒸し暑いカリブの島なので一気に汗が吹き出る。
曲がりくねった道から見える弧を描いたビーチを見つつ休息。
登る道程、クルーズ船も見えた。
小さなカストリーズの港を占拠するような巨大な人口物だ。
15分もかからず灯台に到着。
灯台の麓で働いている人もいた。
残念ながら展望できるのは一方向だけであり、
先のビーチや船は頂上から見えない。
でも入り江が特徴のカストリーズに引き込まれる。
岬、ビーチへは一本の道だけなので同じルートで空港まで引き返し、
首都カストリーズを訪れてみる。
幸か不幸か、ビーチを去った頃から空は曇りだし、
涼しい風が吹いたり、小雨がまったりする。
カストリーズの町自体は教会がある以外にたいして見所もない。
雨が上がった後の広場で休息してカストリーズ廻りは早くも終了。
船に戻らなければならない16時半まで3時間弱あるけれども、
雨上がりの湿気でサウナのようだし、歩き続けで疲れてたのでクルーズ船に戻り、
エアコンが効いたレストランで再びビュッフェをがっついたりした。
街歩きの後、豪華ホテルのようなクルーズ船でくつろげるのがカリブ海クルーズで嬉しい。
にほんブログ村
↑↑
いいね!と思われましたら
閲覧ごとにクリックお願いします!
0 件のコメント:
コメントを投稿