住み渡りと勝手に名づけてることだけあって、好きな街にしばらく滞在するのがテーマでもある。
旅行中にアパートを探して、仕事を見つけて、実際に生活するというのは難しいけれども、生活ごっこみたいな長期滞在はしてみたい。
長居しようと思っているのは何度か旅行で訪れたり、現に生活したことがある都市が多い。
香港は2002年の半年間のアジア周遊の最後に訪れて、日本の大都市で嗅ぐような洗練された空気に魅了された。
高層ビル好きの自分にとって街の断面を眺められるビクトリアハーバーは最高のロケーションである。
ベタな観光地とはいえ、ビクトリアピークから至近距離で展望できる街並みもたまらない。
たいした目的もなく2ヶ月以上も滞在すれば飽きるのではないかと思ったが、今はもっと長く住みたくなるほど気に入っており、毎日の街歩きや郊外探索にはまっている。
香港の後は再びの中国、東南アジアの国々の旅を楽しむつもりで、これまで何度も訪れたバンコク、シンガポールも住み渡りの舞台として長期滞在してみたい。
アジア以外で長居候補のお気に入りの街はシドニー、ロンドン、ニューヨークという恐ろしく物価高の都市なのでハードルが高そうだ。
なお、シドニーはワーキングホリデー時代に5ヶ月間住み、ロンドンも語学留学で同じく5ヶ月間滞在したので、思い出を求めての生活ごっこになるかもしれない。
大都市以外でも旅の途上で居心地いい町があったら長居するのも悪くない。
大都市以外でも旅の途上で居心地いい町があったら長居するのも悪くない。
香港でこうしてパソコンに向かっていると、デジタルグッズのおかげで便利になったなぁ、と実感してしまう。
前回の2007年〜2009年秋までの2年間の世界周遊ではほぼ電子機器を持たずに旅をしていた。
ノートブックやスマホは言うまでもなく、デジタルカメラさえ当初は準備していなかった。旅先では一眼レフカメラのNikonFE2を愛用していて、今思うと笑ってしまいそうだが、出発前にはヨドバシカメラでまとめ買いしたフィルム60本をバックパックに投入したりした。2007年に日本を飛び立ち、最初のバンコクで会ったタイ人の友人にフィルムカメラを使ってる人はタイにもいない、と言われ、慌ててソニーの安いサイバーショットのデジカメを買ったものだ。
バンコクで生まれて初めてデジカメを購入する日本人はそういない気がする。
そのサイバーショットは2年間単三電池を買い換えて使っていたので、前回の旅行中の宿でコンセントは使用しなかった。
あれから4年以上経ち、アナログなバックパッカーだった自分は現在デジタルパッカーと化してきている。
勝手に略してデジパッカー。
デジタルパッカーという言葉が存在するかどうかは分からないが、住み渡りを思いついた2011年頃にWikipediaで調べたらフラッシュパッカーという言葉があった。
今ではメディアで一般的に使われているフラッシュパッカーという言葉だが、旅の三種の神器iPhone、デジタルカメラ、ノートパソコンを持って旅するデジパッカーとしてデビューしようと意気込んでいた当時の自分にとって、この言葉の存在は目からうろこだった。
逆にWiFiがあちこちで繋がる現代の旅行では、多くの旅行者が普通に三種の神器を持っているので、フラッシュパッカーという言葉自体が死語になるかもしれない。
で、アナログバックパッカーからデジパッカーにデビューすることができたと思うので、改めて三種の神器を見てみる。
・NikonD3100のデジタル一眼レフカメラとゴリラポッド
2011年1月に購入し、短期海外旅行でも愛用していた。一眼レフなのに軽いのがいい。
デジパッカーへの第一歩。
ゴリラポッドは持ち運びが楽で、三脚以上の効果があると自負している。
ゴリラポッドは持ち運びが楽で、三脚以上の効果があると自負している。
・iPhone4s 32GB
2012年1月に購入し、ガラケーからスマホデビュー。
iPhone4sはSoftBankを解約したものだが、オフラインの地図アプリは路上でも使えるし、WiFiが繋がれば普通にメール、ネットも問題なし。
・MacBook Air 11
MacBook Airは、当初持って行く予定だったFUJITSUのLIFEBOOKネットブックが故障したため、慌てて出発直前の2013年10月に札幌で購入。
すでにバッテリーが一度故障し、北京のアップルストアで修理してもらったりと不安がつきない。
・iPhone5s 32GB SIMロックフリー
2013年12月に香港のアップルストアで購入。
安いSIMカードを買えば、どこでもネットが繋がるし、テザリングを利用してノートパソコンもどこでも使えるので大変便利。
これらの三種の神器で旅が革命的に便利になった。
安宿は汗をかきながら街中を歩き回り、その都度フロントで宿泊料金を尋ねなくてもネットで探せるし、撮影したフィルムは定期的に写真屋で現像し、実家に郵送しなくても、SDカードのデータをポータブルハードデスクに移したり、Googleピカサのクラウドにアップするだけで済む。
アナログな旅をずっと続けてきたからこそ、デジタル時代の恩恵を深く実感できる。
でも、Hotmailで旅の近況を友人や家族に伝えるために宿から離れたネットカフェを探してた日々が懐かしくもある。