2014年11月24日月曜日

13年ぶりのメルボルン(2014年11月24日)

バリ島を離れ、飛行機でオーストラリアにたどり着く。

13ヶ月に及ぶアジアの旅をいったん終え、
オーストラリアの第2の都市メルボルンに到着すると、
旅そのものが終わってしまい、日常に戻ってきた錯覚に陥る。
アジアのどの町よりも整然としており、清潔で居心地のいいメルボルンでは
バイクタクシーの客引きがいなければ、安い食事ができる屋台はないし、
鳴り響くクラクションやモスクからのアザーンもない。
広々とした歩道を歩く人々は誰一人日本人を珍しがって眺めたりしない。
個人の生活で忙しい都会人であり、
小綺麗なファッションに身を包んだ白人や中華系がほとんどである。
移民からなる大都市メルボルンだけあってインド系やアラブ系、
馴染み深い東南アジアの人々や黒人も見かけるが、
当たり前のように小洒落た都会の空気に溶け込んでいる。
バリからクアラルンプール経由のエアアジアで1日半かけてたどり着いたメルボルンは
あまりにもアジアとはかけ離れた世界でたじろいでしまった。






でも、碁盤の目で分かりやすいメルボルンを歩いていると、
アジアから今回の世界周遊で初めての西欧社会にやってきた戸惑いよりも
2001年の9月末から2002年の1月までワーキングホリデー中に3ヶ月ちょっと滞在し、
語学学校に通い、学校の仲間と遊んだり、歩き回っていた慣れ親しんだ街なので
懐かしさの方が大きくなってくる。
13年分ぶりに見るメルボルンは高層ビルが増え、
好景気なのか新しい高層マンションの建設が進んでいるものの、
かつてと同じようにトラムが走り、同じデパートがあり、
13年前と同じフードコートがあったりと変わらない部分が多く安堵を感じる。
街の発展スピードが速すぎて、
わずか1、2年で大きく変貌してしまうアジアの大都会バンコクやシンガポールよりも
安心感を抱けるのが西欧の大都市なのかもしれない。
じょじょにメルボルンの空気にかつてのワーホリ時代のように溶け込んでくると、
思い出探しのように碁盤の目を歩き回った。







アジアとかけ離れた世界と感じるのは空気の違いもあるだろう。
今年3月に中国からラオスに入ってからずっと東南アジアの熱帯気候に浸っていたので、
夏が近いのに涼しく、汗がにじみ出るような湿気がなく、
南半球の日光によって気温のアップダウンが激しいメルボルンは
予測不能な天候のわりに身体に優しい。
空も広く感じられ、空気が透明なのか、流れる雲も朗らかに感じる。
午前中は快晴だったのに、午後から曇りだすのもメルボルンらしい。






13年ぶりのオーストラリアはかつてないほど物価が高い。
特にインドネシアで1000円前後の快適な宿に泊まり、
屋台で200〜300円のエキゾチックで美味い食事をとってきたアジアの旅人にはこたえる。
ペットボトルのジュースは3ドル(300円)以上するし、
マックなどのハンバーガー、ファーストフードも8〜9ドル(800〜900円)。
救いとなると信じていたフードコートの中華系のぶっかけご飯、
炒飯や焼きそばにおかずを2品載せたものが9〜11ドルもする。
それでも頑張って見つけた
チャイナタウンのパラマウントのフードコートにある6.5ドルの中華丼や8.9ドルのセルフサービス盛り放題、
フリンダーズ駅近くにあるベジタリアンのインドカレーを6.5ドル(650円)で食べ放題のOM vegetarianを昼飯にし、夜は宿の小汚いキッチンでパスタをゆでる。




メルボルンの滞在期間は2週間。
宿泊先はオンラインで予約したクイーンビクトリア•マーケット近くのElizabeth hostel、
10人用のドミトリーで1泊26ドル(2600円)もするのにお世辞にも快適とは言えない。
部屋ではメルボルン長期滞在のイギリス人やフランス人が騒いでいたり、夜遅くまで飲んでいたりする。
唯一静かにネットサーフィンできるロビーが短期旅行者の居場所だろうか。
一番安い部屋で26ドルもするのに、共同キッチンやバスルームは先進国とは思えない汚さで失望してしまった。
すぐ近くにクイーンビクトリア•マーケットがあり、
安く食材が買えるのと、市街まで徒歩圏内なのが唯一のメリットかもしれない。





メルボルンには13年前のワーホリ時代に同じ語学学校に通い、
現在ではオーストラリアの永住権を取得して夫と2歳の息子と暮らしているタイ人の友人Jayがいる。
当時一緒に英語を学んだ日本人や韓国人、タイ人、ブラジル人の仲間の中で
唯一メルボルンを生活の舞台にしている友人で、
Jayはメルボルンのドックランドに自身のデンタルクリニックをオープンしている。
もともと努力家のJayだから成功したとはいえ、うらやましいライフストーリーである。

週末の金曜日と土曜日はメルボルンで数年前に購入したという自宅に泊まらせてもらい、
近くのタイ料理レストランでご馳走になったり、
郊外のイチゴファームに連れて行ってもらったり、
お礼としてはしょぼいが日本男児として手巻き寿司を作ったりして楽しんだ。
13年前は一緒に英語を学び、学校が終わってから遊んだり、
週末に郊外にエクスカージョンに行った仲で、
東京やバンコクでも何度が再会したが、
2歳半の息子と一緒にアットホームな生活をしているJayを見るのは初めてで
家族愛に包まれた居心地いい家庭で幸せそうだった。





Jayの家にお世話になり、週が明けると、
メルボルン滞在の後半の一週間が始まる。







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