ロンボク島からバリ島に到着することで日本から韓国、
中国、香港、マカオ、ラオス、ベトナム、カンボジア、タイ、マレーシア、
シンガポール、インドネシア、東ティモール、
と続いた1年以上のアジアの旅がいったん終わる。
来週には心機一転、オーストラリアのメルボルンに飛ぶ。
アジアから離れて西欧での滞在には期待が湧くものの、
ただでさえ物価高のオーストラリアが円安のせいでA$1=100円になってしまい、
節約型旅行者には大きな重荷となりそう。
バリ島着の日は11月12日。
10月12日にバリのデンパサール空港を飛び立ってからちょうど1ヶ月が経つ。
バリから東ティモールのディリまで飛行機でわずか2時間の距離を
エアコンなしの乗り合いバス、ローカルフェリーを乗り継いで1ヶ月かけて
ティモール島からバリ島まで遡ってきたことになる。
LCCという格安航空会社のフライトで世界中をあちこち簡単に移動できるこの時代だからこそ、
ある意味価値のある日数をかけたインドネシアの島巡りの旅だったと思う。
大好きな都市間を一気に飛ぶジェットストリーム的な旅には憧れるけれど、
自分には地を這うような、大地を線で結ぶ旅が肌に合っている気がする。
東京から夜行バスで大阪、福岡と移動し、
福岡から韓国の釜山、仁川から中国の大連と船で移動し、
ひたすら広大な中国をバスと列車で南下し、
いくつもの国境を越えて、インドシナ半島を周遊し、
マレー半島を縦断してきた。
2005年にマレーシアのマラッカからインドネシアのスマトラ島に船で渡った経験があり、
今回だけは友達とシンガポールから飛行機でジャカルタまで移動したのを抜かせば、
東京からインドネシアのバリまで船とバスと列車で1年間周遊してきたことになる。
ユーラシア大陸のアジア、ヨーロッパ、陸続きのアフリカさえも飛行機を使わずに旅が可能であり、
世界の広さを自らの肌で感じることができる。
まぁ、別に陸路移動にだけこだわっているわけではないので、
オーストラリア、来年のニュージーランド、シンガポール、中国、モンゴルでは
安ければ飛行機を活用しようと思う。
ロンボク島のスンギギには3日間滞在。
海が美しいギリ島から戻ってくると、
カラオケバーが多く騒々しいメインの通りは場末感が漂っている。
雨季で毎日雨が降るせいもあってか、
ファッショナブルなリゾートというよりひなびた海辺の雰囲気がある。
ただ、日中太陽が出ると、弧を描くビーチは絵になるし、
スンギギの海水はそれなりに透明で波も穏やかだった。
残念ながら雲が多く夕日は見れず。
それでも、積乱雲の向こうに太陽が沈んでからの夕焼けは
インドネシアの島巡りを締めくくる盛り上がりがあった。
ロンボク島のリゾート、スンギギからバリ島のクタまでは
道端の旅行会社から175000ルピア(1600円)のチケットを買う。
ホテルにピックアップにくるミニバンでロンボク南東のルンバル港まで移動し、
フェリーでバリのパダンバイに渡ってから、
再びミニバンに乗りクタまで移動するというもの。
ロンボク〜バリは数時間と思っていたが甘かった。
例のごとく西洋人をぎゅうぎゅう詰めにしたミニバンはスンギギからルンバル港まで1時間以上かけて移動。
港に着いてからフェリーの乗るまでも若干待たされ、スンギギでピックアップ時刻は10時20分だったが、
船に乗り込んでから出航するまでにも時間がかかるので、
船が動き出したのはすでに13時過ぎ。
またフェリーではDVD映画2本流すほどゆっくりしたもの。
西洋人旅行者はもちろん、地元のインドネシア人もカップラーメンを食べたり、
映画を見たり、ただ眠ったりしている。
温厚で優しく、ギャクも通じるインドネシア人と一緒に過ごすのも残りわずかである。
ロンボク島に着いたのは18時近かった。
さらにパダンバイからクタまでは2時間はかかる。
なんだかんだ1日がかりのロンボク〜バリ移動で、
1ヶ月ぶりのクタの宿に荷物を置いたのは20時頃だった。
前回は中村さん、ヒロマサと相部屋だったため、
エアコン、ホットシャワー付きの51コテージにトリプルで300000ルピア(2700円)、
1人あたり100000ルピアだったが、ひとり旅では贅沢できない。
51コテージの斜め向かいにあるプリアグン•ホームステイに滞在する。
100000ルピア(900円)と1ヶ月前と同料金でエアコンなし、ホットシャワーなし、
なぜか洗面台もなく、Wi-Fiはほぼ機能しないという代物だった。
朝飯にコーヒーと食パンだけつくのが慰めか。
とはいえ、部屋は清潔で居心地いい。
バリのクタはティモール島、フローレス島の旅を終え、文明の再来を感じたマタラムさえ軽く超えるモダンな世界。
1ヶ月ぶりのバリ島に懐かしさを抱くというより、
ファッショナブルなレストランやモダンなショッピングモールに圧倒されるだけだった。
同時に久しぶりに日本人観光客や中国人の団体をみかけ別次元に戻ってきたような錯覚を覚える。
華やかで輝かしい光景に目眩も生じてしまった。
今回の世界周遊では初めての西洋となるオーストラリアのメルボルンでは立ちくらみを起こしそうだ。
バリ島は寛げるリゾートであると同時に、
アジアから西洋に移動する前のクッションとしてよさそうである。
約13ヶ月間のアジアの旅もいったん終わり。
オーストラリアでのワーキングホリデー以来、
12年ぶりのメルボルンにエアアジアで向かう。
楽しく、美味しく、快適で、
ときには暑く、寒く、疲労や絶対的な孤独、意味もないストレスに苛まれたりしたけど、
すべてにおいて充実していた韓国、中国、香港、マカオ、ラオス、ベトナム、
カンボジア、タイ、マレーシア、シンガポール、東ティモール、インドネシア。
思い出がつまったあの地、かの地。
アルコールなしでも酔いしれる最高の風景に夜景。
偶然巡り会い、素晴らしい時間を共有した旅人に現地人。
何度も幸福感を直に実感した路上の日々。
さらば、アジア!!!
…来春また会いましょう。
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