ヨーロッパの地中海沿岸を周遊し、イタリアからギリシャにフェリーで渡り、
アテネ、ミコノス島、サントリーニ島と訪れ、青と白が基調の島に魅了された。
その旅行でギリシャの島々の写真付きカレンダーを購入し、
夏休みを満喫したミコノス、サントリーニ以外のカレンダーの写真で断崖絶壁に囲まれた白い砂浜に難破船がある写真がずっと気になっていた。
あれから10年以上が経って忘れかけていた数年前にたまたまその場所が見つかる。
ザギントス島のナヴァイオビーチ。
『紅の豚』の隠れ家のモデルになったと噂されているビーチだそうだ。
今回の15年ぶりのギリシャ訪問で外せないスポットのひとつである。
アテネからザギントス島に行くメンバーは4人。
パリ経由で遊びにきたバンコク在住のまささん、
キルギスタン、ジョージア、アルメニアでちょくちょく会い、イランで一緒だったサチコさん、
ビシュケクのサクラゲストハウスで夜な夜な飲み、メテオラで4ヶ月ぶりに再会したコウスケさん。
4人がアテネで合流し、ザギントス島へ向かう前夜、
オモニア広場南西にあるパキスタン人やバングラデシュ人が集まり、
2ユーロのチキンビルヤーニや4ユーロのチキンカレー+ナンを食べられる安いカレー料理店が7、8軒固まっている南アジア系の移民街で再会の晩餐。
久しぶりに会って早々、ギリシャの首都アテネでギリシャ料理でなく、
パキスタン料理を美味しくがっつくあたりが皆中央アジアを長らく廻った旅人っぽい。
残念なことに、ここ数日のザギントス島の天気予報は大雨。
まささんの4泊5日のギリシャ旅行にあわせてザギントス島のホテルも予約済みなので旅程変更はできず、雨予報に立ち向かっていくしかない。
すでに悪運が始まっているらしく、パキスタン料理店での晩餐中から雷雨。
雨がやんでから外に出ると、ヨーロッパの一国の首都アテネというより、
まるでバングラデシュの首都ダッカの路地のように道路が浸水していた。
オフシーズンのギリシャ旅行は一筋縄でいかなそう。
翌朝、まだ日が昇っていない6時過ぎにアテネのバスターミナルA、Kifisouバスステーションへ向かう。
まさに前夜カレーを食べた南アジア系の移民街、オモニア広場近くのバス停から51番の市バスでバスステーションに行ける。
アテネからキリニという港町でフェリーに乗り込む直通バスチケットは前日購入済み。
フェリー代も含めて34ユーロちょっと(4400円)。
やはり交通費の高いギリシャ。
アテネ〜サントリーニの航空券をライアンエアーで往復20ユーロ(2600円)で予約出来た直後だからかより高く感じる。
バスに乗ると早起きで4人とも爆睡。
4時間ちょっとのバス移動もあっというまでキリニ港に到着。
アテネを出て間もない頃、朝の日差しに喜んでいたものの、
天気予報はあたるものでフェリーに乗る頃から天候が崩れてくる。
キリニからザギントスまで1時間弱の航海だけれど、船はそれなりに立派。
ところどころに日本語の表示が残っている日本製の船だった。
いかにも雨が降りそうな雲に覆われたキリニ港を離れ、
ザギントス島のメインの街となるザギントスタウンへ。
ザギントスタウンのバスステーションから1キロ歩いて海近くのYriaホテルにチェックイン。
ネットで1室しか予約してなかったけれど、オフシーズンなのでもう一部屋目も同じ32ユーロ(4000円)で確保。
屋根裏部屋にあるベッドを割り勘で16ユーロ(2000円)でそれぞれ泊まる。
ベランダからはちょこっとオーシャンビューを望める。
車チャーターしてナヴァイオビーチを見下ろすプランが流れてしまった。
夕方直前、雨がやんでから海沿いを歩く。
太陽が出ていればきっと綺麗な海のはず。
ザギントス島初日の晩餐を旅仲間との再会もあって、
ギリシャ名物、キュウリとヨーグルトを混ぜたタジキソース、ウサギやタコ、鳥や豚のミックスグリルでちょっとばかり豪華にした。
もちろんバックパッカーレベルだけれども。
夜中の激しい雷雨に続き、ザギントス島2日目の朝陽光が一瞬差し込んだと思ったらいきなり大雨。
14時のアテネ行きのバスチケットをすでに持っているまささんが半ば諦めていた頃、
雨があがったので強行でナヴァイオビーチに行くことにする。
海辺の遊歩道近くのタクシー乗り場にてナヴァイオビーチまで70ユーロと記載されている。
タクシードライバーと交渉して60ユーロ(8000円)、1人15ユーロでまとまった。
島の東側のザギントスタウンから西側のナヴァイオビーチまで40分くらい。
雨雲の流れが速いザギントス島である。
雨雲レーダーが欲しくなる。
ナヴァイオビーチを見下ろせる断崖絶壁に到着。
雨は降っていないものの、崖の頂上なので風が強い。
頑張って柵のある見晴し台からのぞいてみると、灰色の空の下とは思えない青色をしている。
石灰の成分が海に溶け出し、乳白色とブルーで分かれているらしい。
まさに絵の具を溶かしたような海だ。
柵から身を乗り出すと、断崖絶壁に囲まれた白い砂浜が見える。
船でしかアクセスできないナヴァイオビーチは確かにポルコの隠れ家のようだ。
見晴し台の先の断崖絶壁も歩けるので、滑りやすいぬかるみに気をつけつつ進んでみる。
強風もあってバランスを崩すと落下しそう。
ほんのちょっとの日光に照らされるだけでトルコ石のような青と水色のコントラストに魅了される。
晴れ渡っていたらどんなに美しい海なのだろうかと夢想してしまう。
リゾートはバカンス客の混雑ぶりや物価高騰に我慢してでもハイシーズンに訪れるべきなのかもしれない。
せめて天気予報を入念にチェックすべきだろう。
尚、車チャーターの翌日に天気が回復すれば参加しようかと思っていたナヴァイオビーチや青の洞窟を周遊するボートツアーは4〜10月しか催行されていないとのこと。
もともと翌日の天気予報も悪そうなので諦めていたとはいえ、失望感が隠せない。
雷雨と雷雨の合間の夕暮れ時にザギントスタウン裏側の高台に登って、
港を一望するのが最後のあがきとなった。
天気予報によると快晴続きのサントリーニ島での5日間のバカンスに希望を持ちたい。
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雨雲レーダーが欲しくなる。
ナヴァイオビーチを見下ろせる断崖絶壁に到着。
雨は降っていないものの、崖の頂上なので風が強い。
頑張って柵のある見晴し台からのぞいてみると、灰色の空の下とは思えない青色をしている。
石灰の成分が海に溶け出し、乳白色とブルーで分かれているらしい。
まさに絵の具を溶かしたような海だ。
柵から身を乗り出すと、断崖絶壁に囲まれた白い砂浜が見える。
船でしかアクセスできないナヴァイオビーチは確かにポルコの隠れ家のようだ。
夏のバカンスシーズンは停泊するボートとアリの大群のような西欧人で埋め尽くされているそうだが、
荒々しい乳白色の波が打ち寄せる現在、人っ子一人いない。
白い砂浜に埋もれる難破船が『紅の豚』というより絶海の孤島を思わせる。
どちらも現実世界から隔絶されたビーチであることは間違いないが。
一瞬、雲間から太陽が現れる。
と同時に見晴し台の向こうに虹が架かった。
コウスケさん、サチコさんと虹との記念撮影を始めて数秒で蒸発してしまった。
強風もあってバランスを崩すと落下しそう。
写真を撮るにも恐る恐る崖の縁まで進まなければならない。
晴れ渡っていたらどんなに美しい海なのだろうかと夢想してしまう。
リゾートはバカンス客の混雑ぶりや物価高騰に我慢してでもハイシーズンに訪れるべきなのかもしれない。
せめて天気予報を入念にチェックすべきだろう。
これ以上の天候の快方は望めないので、再び見晴し台からナヴァイオビーチを一望し、
最後の記念撮影をとって終了。
ザギントスタウンへ戻る途中、瞬間的に雲が開けていかにもギリシャの島らしい風景が広がっていた。
が、先にアテネに帰るまささんとの別れの際、またまたにわか雨。
天候に翻弄されてばかりのザギントス。
それでも雨が上がってすぐに半円を描いた虹が2つも現れて、
最後の最後のご褒美となった。
レインボーアイランドと呼んだ方がいいかもしれない。
もともと翌日の天気予報も悪そうなので諦めていたとはいえ、失望感が隠せない。
雷雨と雷雨の合間の夕暮れ時にザギントスタウン裏側の高台に登って、
港を一望するのが最後のあがきとなった。
天気予報によると快晴続きのサントリーニ島での5日間のバカンスに希望を持ちたい。
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