2005年、2007年に次ぎ3度目のイスタンブール。
まだ物価が安かった2005年はユーラシア大陸横断中に必要なイランビザ、グルジアビザ取得を待ちつつ3週間滞在し、アフリカに向かって中東を南下していた2007年はシリアビザ取得手続きを含めて2週間滞在した。
自分の中でベスト10に入る世界都市イスタンブールの再訪に期待がかかる。
クウェート午前4時15分発のAtlas Globalは午前7時にイスタンブール到着。
1時間の時差があるはずなのにiPhoneの時刻が切り替わらないので不思議に思っていると、
2015年は11月8日までサマータイムらしい。
イスタンブール到着数日間、日本との時差が6時間と紛らわしい。
ネット予約したGalata Hausカプセルホステルのチェックイン時刻までまだまだあるし、
3時間ちょっとのフライトで睡眠不足なので、出発ホールのベンチで仮眠をとった。
正午近くにイスタンブール•アタチュルク国際空港からメトロでGalata Hausカプセルホステルへ。
メトロ運賃は1トークン4リラ(170円)。
乗り換え時にも別トークンが必要で合計8リラと高く、早くもヨーロッパの物価を実感する。
尚、イスタンブールカードという交通パスを購入すれば1回の乗車が2リラちょっととなりお得である。
シンガポール、北京以来のカプセルホステルのGalata Hausカプセルホステルはネット予約で12泊405リラ(17000円)、1泊1400円越え。
どういうわけか飛び込みだったり、新しくネット検索すると1泊20リラ(850円)と安くて損した気分。
ネット予約したタイミングが悪かったのかもしれない。
ロビーが窮屈だったり、Wi-Fiがときどきフリーズする以外そう悪くない。
むろん朝食付きで快適なシンガポールのカプセルには劣るけれども、
物価高のヨーロッパ、夜遅く帰ってくる若者で騒がしいヨーロッパのホステルでプライバシーを保ててありがたい。
新市街のガラタ塔近くと立地がよく、新市街目抜き通りのイスティクラールやガラタ橋を渡って旧市街にも徒歩でアクセスできる。
尚、イスタンブールを初めて訪れた2005年はブルーモスクやアヤソフィアに近いスルタナフメットの日本人宿コンヤ•ペンションに3週間滞在していた。
10年前のスルタナフメットはバックパッカーが集まる安宿街といった雰囲気で、
700円くらいのドミトリーがたくさんあった。
残念ながら2年後の2007年に訪れたときにはすでにトルコの物価が急騰しており、
イスタンブールのカオサンと表現しても誇張でなかったスルタナフメットの宿代も一気に高くなっていた。
コンヤ•ペンションに宿泊してみるも、チューリップ•ホステルと改名されており、
日本人宿から韓国人旅行者が集まるホステルに変貌。
ちなみに2005年も2007年も日本人旅行者に人気だった一番の安宿がツリーオブライフ。
情報ノートを見に訪れたものの、あまりにも汚かったために敬遠してしまったイスタンブールを代表する日本人宿のツリーオブライフは数年前に閉鎖してしまったそうだ。
それからさらに8年が経ち、立ち寄ってみたスルタナフメット。
洒落たレストランや中国人旅行者や西欧人のホリデーメーカーが滞在するスルタナフメットに当時のバックパッカー街の雰囲気は存在しない。
高いレストランの客引きや写真を撮るだけで小銭をせびろうとするランプ屋ばかりのスーパーツーリスティックな界隈からバンコクのカオサンをイメージするのは難しい。
10年前に地下バーでシーシャを吸いつつ、トルコのエフェスビールを飲み、
ベリーダンスを鑑賞できた老舗のオリエント•ユースホステルはまだ健在だったけれども、
レセプションで尋ねてみるともう何年も前からやっていないとのこと。
水タバコとビール料金だけでベリーダンスを安く見る術もなくなってしまった。
それでも2005年同様、宿泊者以外でも登れるオリエンタル•ユースホステルの屋上テラスからライトアップされたブルーモスクが見えた。
2007年に値上がりした元日本人宿コンヤ•ペンション、チューリップ•ホステルを去り、
新たにチェックインしたのはシルケジ駅周辺に集まる安めのホテルで1泊2000円ちょっと。
残念ながらこの界隈の安ホテルは一掃されたのか、金持ちそうな西欧人が宿泊するホテルや割高なレストランばかりの地域に変わっていた。
歩き回ってみると2005年、2007年に何度も通った安めのトルコ食堂ロカンタを発見。
以前より高くなっているものの、11リラ(500円)でチキン野菜煮込みとピラフ、デザートのトルコ風プリンにありつけた。
値段も確認せずに注文するとスープ、ピラフ、メインで12〜15リラ(500〜600円)、
あるいはそれ以上してしまうトルコ食堂ロカンタ。
並べられているメニューを指差して注文出来るので楽なものの値段を確認しとかないと痛い目に遭う。
どちらかというと割高で内装が洒落たロカンタが集まる新市街イスティクラール通りの路地に昔から何度も通っている安いBirtatと看板が出ているロカンタがある。
イスティクラール通りをタクシム広場に向かって歩いて行き、
左側にGAPが入っているショッピングモール、その先のモスクが見えたら、
向かいの右側の路地を進んで右手に見えてくるロカンタ、Birtat。
スープ、ピラフ、メインのセットメニューで7〜8リラ(約300円)、
ロカンタのパンは無料なのでスープとメインを頼めば6リラ(250円)で腹一杯になる。
今回のイスタンブール滞在12日間もイスティクラール通りに近いGalata Hausカプセルホステルを寝床にしているだけあって何度も通うだろう。
イスタンブールの旧市街を西へ向かった場所にアクサライと呼ばれる多国籍な地区がある。
一見すると衣服を扱う店が密集するバザールのような場所だが、
中央アジアでよく見た日本人に近い人々や黒人、ロシア人も目にするし、
耳を澄ますと中央アジアの言語やロシア語、アラビア語、アフリカ大陸の言語が聞こえてくる。
これまで旅してきたキルギスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタンの中央アジア諸国、ジョージアやアゼルバイジャンのコーカサスからの人々、さらには北アフリカのアラブ系、ブラックアフリカからの訪問客も集まっている。
衣服の買い付けでやってくるからか、配送業者も目立つ。
これだけ多国籍なアクサライなのでトルコ料理以外も期待してしまう。
恋しくなった中央アジアのラグメンも食べたい。
偶然にもGalata Hausカプセルホステルを営んでいる夫婦はウズベキスタン人であり、
聞いてみると案の定アクサライで中央アジア料理が食べられるようだ。
実際にアクサライのメインの通りを西側に向かって歩いていくと、
トラムのYusufpasa駅周辺でウイグルレストランを見かける。
想像していた中央アジアのウズベキスタン、キルギスタンのレストランでないが、
同じ系統なのでラグメンもメニューにある。
中国の新疆ウイグル自治区見かけたウイグル人もまたイスタンブールに住んでいるようだ。
トラム駅から路地に入ったところに庶民食堂のようなウイグル料理店がある。
引き戸を開いて入ってみると、中央アジア系と思われる若者が中華風のラーメンを食べていた。
Yusufpasa駅周辺のレストランと違ってメニューはシンプルで、
残念ながらメニューにラグメンがないけれども中華麺がいくつかある。
牛肉麺など中国大陸のどんな街にでもあるムスリム料理店で食べたものだ。
最初の訪問でトマト風味で麺が平たいスーラー麺を食べ、
数日後の再訪で中国でお馴染みの紅焼牛肉麺を食べた。
懐かしい味に微笑んでしまう。
そして、別の日にアクサライを訪れ、今年の夏旅を満喫した中央アジア、シルクロードの味を思い出すべくラグメンを食べる。
ウイグル族の国民食ラグメンを食べながら、アジアの名残があるイスタンブールを去ってしまうと麺類は長らく食べられないし、モスクから流れるアザーンを聞くこともないだろうと思った。
中国新疆ウイグル自治区、キルギスタン、カザフスタン、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、イラン、カタール、クウェート、トルコとユーラシア大陸横断に根付いていたムスリム世界もイスタンブールで完全に終わろうとしている。
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