2017年4月3日月曜日

モルディブ旅行が終わり、シンガポールでの束の間の休息(2017年3月2日)

長期で世界を廻っているバックパッカーたちがときどき欲するのが、
宿探しやバス移動、観光やルートの下調べなど、手間がかかる「旅」からしばらく距離をおき、
美味しいものを食べたり、快適にネットサーフィンを過ごせる空間。
モダンで清潔な街をぶらぶらしているだけで楽しく、外国人として見られない透明感に包まれ、
西日に染まる高層ビル群を眺めながらコンビニで買った缶ビールを飲め、
誰にも邪魔されないカプセルホテルのWiFiが超速く、アラームや物音を気にすることなく熟睡できる居心地良すぎる沈没池。
これまで一ヶ月単位で長居し、来月から再び目的なく1ヶ月間だらだら過ごすシンガポールはそんな街。


4泊5日の夢のようなモルディブ旅行が終わり、シンガポールへと飛び立つ。
夜のフライトまで時間があるものの、マーフシ島発マーレ行きのフェリーが7時20分のため、早めにDream Lagoonで朝食をとる。
4部屋しかないミニゲストハウスのため静かであり、それでいてキレイで快適だったDream Lagoon。
名残惜しみながら二人のスタッフに別れを告げた。


旅行者は少人数でモルディブ人ばかりの30ルフィア(210円)の船に揺られて1時間半でマーレに到着。
スローで穏やかなマーフシ島から来ると人口過密で都会の喧騒さえ感じるマーレ。
重いバックパックを背負ったまま町歩きにする気になれず、
ネットがつながるカフェで正午過ぎまでだらだらと過ごし、午後早めに空港へ向かう。
とにかく駐車しているバイクが多すぎで歩きにくい。


それでもインドでもスリランカでもなくモルディブの首都マーレ。
海洋国であり、透明度抜群の海を持つウォーターワールドだけあって、
マーレの港近くの海水もサファイアブルーで綺麗だった。


到着日と同様、マーレ北東の船着場から空港行きのボートに乗る。
10ルフィア(70円)札を払い、手元のルフィアをすべて使いきった。
開放的だけどエアコンがなくて暑い空港の待合ベンチに荷物を置き、
同行者のまきよさんと入れ替わり、空港内をぶらついたり、
空港を出てすぐ目の前に広がるボート乗り場の美しすぎる海を眺めながらモルディブの残りの時間を惜しんだ。



南インドのコーチンで落ち合い、モルディブ旅行を一緒に過ごし、
最高の誕生日をサプライズで祝ってくれたまきよさんと空港でお別れ。
まきよさんはコーチンに戻り、インドを北上し、ヨガを1ヶ月学んでから北インド、ネパールを周遊するそうだ。
自分はモルディブからシンガポール、来週クアラルンプールからモーリシャスに飛び、
モーリシャスからマダガスカルを周遊する。
キルギスタンやアゼルバイジャン、イラン、イスタンブール、スリランカでもそうだったが、
特に大げさな言葉をかわすことなく、まるで来週また会うかのように空港の出発ゲートでじゃあ、と言って軽く別れた。
旅人同士の別れは案外さっぱりしたものである。
空港では特にすることもなく、またモルディブの日々をゆっくりと思い返すには疲れがたまっていたので、居眠りしつつシンガポール行きのタイガーエアを待った。

午後21時50分、飛行機に乗る前に若干涼しい夜のそよ風を浴びてモルディブ旅行終了となった。



まだ日が昇らない早朝にシンガポール着。
今回の世界周遊中に2014年と2015年あわせて70日間滞在していたシンガポールなので、
新たな旅先というよりも日常生活の舞台に帰ってきた感が大きい。
クアラルンプールに移動するまでの3日間だけの滞在だけれども、
前回同様2000円ちょっとするカプセルホステルに滞在する。
もちろん1000円近くで泊まれるバックパッカー用のホステルも郊外にあるけれども、「旅」から距離をおいて誰にも干渉されずにネットサーフィンしたりと快適さに浸るのが目的なのでプライベートなカプセルの方が好都合。
物価高のシンガポールでプライベートな空間が2000円ちょっとと考えればコスパがよすぎる。
シドニーのWiFiが繋がらないドミは3000円したし、人が溢れていて窮屈すぎるニューヨークやサンフランシスコのドミは一泊6000円とぼったくりにもほどがあった。
モルディブ旅行直後に3泊するのがチャイナタウンにあるCapsule Pod Boutique Hostel。
曜日によって値段が違うけれども一泊2500円くらい。
朝食がないのが残念だけれども、コーヒーマシンの飲み物やジュースがいつでも飲める。
カプセル内は清潔でそんなに狭くなく、WiFiはこれまで訪れてきたどの国よりも速い。
写真のアップロードもすぐ終わって楽。


2年ぶりのシンガポールではグルメ三昧。
年明け以来、ファーストフードばかりのドバイ、カレーばかりのスリランカ、インドと2ヶ月間アジアのご飯から遠ざかっていたので、シンガポールの安くて美味しいホーカーズは天国のようだ。
一言で中華といってもチキンライスからホッケンミー、四川料理、香港風肉のせご飯、
ラクサやお粥、魚料理、カレー、さらに日本食に韓国料理と選択肢はほぼ無限。



チャイナタウンのホーカーズで食べるチキンライスは3.5ドル(280円)。


同じくチャイナタウン近くのホーカーズは激安でラクサが3ドル(240円)、
おかずを選んでご飯に乗せてもらうエコノミーライスが2.5ドルだったので一度に2食食べてしまう。


ダウンタウンのフードコートで食べた豚骨ラーメンは6ドル(500円)。
日本一時帰国以来のラーメンであり感動。
トッピングにわかめやパクチーを選べてシンガポール風の部分もあるけど。


昔から日本料理はシンガポールで人気があり、ホーカーズで比較的安い和食が食べられる。
チキンカツと焼いた鯖の弁当が6.5ドル(520円)。


ある意味、屋台での一食の量が少ないタイや和食が高めのマレーシアよりコスパがいいシンガポールのグルメ。
また、モダンさや洗練度は北米や西ヨーロッパよりもレベルが高く、
それでいてEZリンクカードという交通パスを買えば移動が安かったり、
食事や飲み物は日本より安く、これほどコスパが大きすぎる国は世界中廻ったってそうない。
シンガポールに慣れてしまうと、すべてが無駄に高く、
値段の割にホステルが不快だったり、1000円出してもろくなものが食べられない西ヨーロッパや北米、オーストラリアに行けなくなってしまう。



モルディブで竜宮城のようなウォーターワールドを楽しみすぎたからか、浦島太郎状態。
コンビニで会計時に直接定員に支払うシステムでなく、カウンターに設置している自動マシンに札をコインを入れてお釣りを受け取るシステムに戸惑ってしまった。
旧ソ諸国や中東、スリランカ、インドを旅行しているうちに世界はこうも発展してしまったのだろうか。



シンガポール滞在時に日課がある。
夕暮れ時にマリーナベイサンズ内にあるセブンイレブンで400円もする缶ビールを一本買い、
マリーナ前に並べられているビーチチェアで仰向けになりつつ、目の前の高層ビル群を眺め、ほろ酔い気分で音楽を聴いたり、ぼんやりすること。
特に目的もなく怠惰な日々を過ごすシンガポールにおいてこんな贅沢なひと時はない。


金を払って楽しむモルディブ旅行とは別の意味の贅沢であり、
バカンスと異なる日常的な怠惰な時間。
これだからシンガポール滞在がクセになる。
夕焼けの後にライトアップされていくダウンタウンの高層ビル群を眺めながら、
しばし旅をしていることを忘れそうな幸福感をゆっくりと噛みしめた。



今回の滞在はあくまでもクアラルンプールからモーリシャスに飛ぶ前の束の間の休息だけれども、
マダガスカル周遊後にモーリシャスに戻ってから再びシンガポールへ飛び、
4月いっぱいを最高の沈没池であるシンガポールで埋め尽くそうと思っている。













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