ベトナム随一のビーチリゾートであり、
深夜になってもバーから大音量のダンスミュージックが流れるパーティータウンのニャチャンに行く。
ホイアンからの夜行バスは19時に出発して、ちょうど12時間後の7時に到着。
ベトナム中部のホイアンからかなり南下したので暑そうだが、早朝はそれほどでもない。
前回2009年に訪れた際も宿泊したサクラホテルにチェックインする。
10ドルでケーブルテレビ、Wi-Fi、エアコン、バスルーム付きの部屋。
ベトナムの宿のコストパフォーマンスの良さを改めて実感してしまう。
暑くなってきたベトナムではエアコンがきいた部屋でネットサーフィンしたり、
映画を見たりとホテルの居心地さにはまりそうでこわい…。
サクラホテルを出て、街中を歩いてみると、
ここはどこだろう?、という疑問が湧いてくる。
リゾート中心地のレストラン、旅行会社の看板はキリル文字のロシア語ばかり。
世界の無国籍なリゾートと言えば、英語が標準語のように溢れているが、
ここニャチャンではベトナム語に次いでロシア語表記の方が英語表記より多い。
見かける西洋人も9割以上はロシア人かと思われる。
2009年には見かけなかったはずのロシア料理レストランも多い。
また、旅行会社の入り口に座っているのもロシア人で、
まるでニャチャンの中心部がロシア人街になっている様子だった。
あとで調べたところ、ニャチャンはここ数年でロシア人の避寒地となっているらしい。
特に北の大国がまだ寒い3月はベトナムの南国リゾートが人気なのかもしれない。
5年ぶりのニャチャンではダナンのように次々と新しいホテルが建設されているようだ。
シェラトンやインターコンチネンタルなどの高級ホテルが海沿いに並ぶ光景は既視感を生じさせる。
ベトナムらしさはなく、オーストラリアのゴールドコーストのような雰囲気も感じる。
ダナンでは見れなかったビーチをニャチャンで堪能する。
青い太平洋はやはり美しい。
香港で見たビーチに比べると若干海の透明度は低いものの、
噂に聞いていたような汚れた海水でもない。
青空の下、多くのロシア人が海水浴を楽しんでいる。
というより、たまに西洋人のバックパッカーや中国人観光客を見かけるくらいで、
ビーチで寝そべっているのはほとんどがロシア人。
平日の午前中だからかベトナム人の姿は少なく、異様な雰囲気だった。
自分は砂浜に座りながら、ビキニ姿のロシア人や物売りのベトナム人のおばさんを眺めたりする。
残念ながら、ニャチャンの海の美しさは時間制限があるらしい。
穏やかで透明だった海水は正午近くから波が強くなり、
正午を過ぎた頃には波のせいか潮のせいか、より透明度が低くなる。
ちょうど日に焼けて肩や背中、足が赤くなってきたのでビーチを退散する。
が、すでに遅かったようだ。
翌日には日焼けのせいでリュックを背負うのも辛くなったのは言うまでもない。
ニャチャンにはビーチ以外にもチャム遺跡の観光スポットがある。
興味深いが物価が高いロシア人街を離れて、街の北側にあるチャム遺跡に行ってみる。
歩くと1時間近くはかかり、前日の日焼けのせいで背中や足が痛かったが、
ベトナムらしいニャチャンの町並みを見ながら歩くのは楽しい。
橋を渡るとチャム遺跡に到着。
到着早々、大勢のロシア人を乗せたツアーバスがやってきて圧倒されたが、
どちらかというと寡黙で、見ていて興味深いロシアからの観光客は悪くない。
若干修復されたのか奇麗になった遺跡を日陰で眺めた。
ジャングルの中にあるミーソン遺跡とは違い、
街中に急に現れるニャチャンのチャム遺跡は高台にあり、
眺めもいい。
残念ながら、ビーチリゾートのせいか、
これまでのベトナムで一番物価高のニャチャンだが、
3日間ビールを飲みながらのんびりするにはいいところだった。
ニャチャン名物?のロシア料理高くて食べれなかったのが悔い残る。