2015年11月22日日曜日

イラン周遊締めくくりにマスーレー村を訪れる(2015年10月29日)

テヘランからエスファハーン、シラーズ、バンダルアッバース、ヤズド、マシュハドとイランの周遊を終えテヘランに戻る。
10月30日深夜のドーハ行きのフライトまで3日あるので、イランで出会った旅行者に評判のあるマスーレー村を訪れてみる。

お馴染みの南バスターミナルからでなく、
西バスターミナルからフマーン経由でマスーレー村方面への交通が出ている。
テヘラン〜フマーンへのバス料金は行きがノーマルで15万リアル(500円)、
帰りがVIPで22万リアル(700円)だった。
近そうで5時間もかかるバス移動。
朝から雨模様で気分も晴れない。
フマーンに到着するとタクシーに乗換えてマスーレー村に直行する。
雨のせいか、タクシーが集まる幹線道路沿いでバスを降ろされたからか、
3人で30万リアル(1000円)と高めのタクシー料金。
マスーレー村のタクシー乗り場からフマーンの小さなバスターミナルへのシェアタクシー料金が1人5万リアル(170円)だったのであきらかにぼったくり。

マスーレー村の入口に到着するといきなり宿の客引きが現れ、
3人で一つの部屋、一つの家を60万リアル(2000円)で使えるので即決。
若干カビ臭いものの、清潔で熱湯シャワー付き、石油ストーブで暖かい1泊となった。


テヘランを10時前に発ったのにマスーレー村到着は夕暮れ直前。
外に出ると一時的に雨がやんでいたのでマスーレー村を歩いてみる。
断崖に造られたマスーレー村では階段と坂道の路地を登っていく。


家屋の屋根でもある見晴し台から崖にひっついた家々を一望できる。
霧をまとった情緒のある村だが、リオデジャネイロのスラム街、小高い丘にへばりついたファベーラを想起させる。


霧に包まれた傾斜にオレンジ色の街灯りが浮かび上がってきて幻想的。
すでに日没時刻らしく寒さも強まっていく。


やがて村のバザールに到着。
観光名所の村のようでイラン人の訪問客が写真を撮ったり、チャイハネで語っている。
これまでのイランの観光地で見てきた刺繍のバッグや土産が売られており、
ちょっとした日本の温泉街に似ていなくもない。




崖に沿って造られた家屋は重層になっており、
一つの店の屋根に別の店があるのは不思議な光景だ。


マスーレー村が闇と霧に覆われ、オレンジ色の光が蛍のようにぼんやりと灯されている。
イランというより台湾や中国の田舎、あるいは南米にありそうな異世界が目の前に広がっている。
グラデーション的に移り変わってきた2年間のアジアの旅のピリオドがイランにて打たれることを噛み締める。




再び小雨が降ってきたので早めに夕食としてチキンケバブを食べ、ストーブで暖かい部屋に戻る。
霧のおかげで幻想的だが雨で流れてしまうマスーレー村滞在。



翌朝目覚めるとまたまた小雨。
正午にテヘランに戻るまで時間があるので、
多少の雨粒に濡れるのは我慢して村を登る。
それでも霧に向かって登り詰めて途中でギブアップ。
雨に濡れる上、朝から寒いのでどうしようもない。




イラン周遊の締めくくりは冷たい雨に苛まれることになった。

オセアニアを含めて2年間滞在したアジアを舞台とした住み渡りはイランで終了。
テヘランからカタール航空でドーハにストップオーバーしてクウェートへ向かう。






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