2014年7月19日土曜日

観光客がいないイポー(2014年7月17日)

楽しかった8日間のクアラルンプール滞在を終え、イポーへ移動する。

翼、あゆみ夫妻、エベちゃん、みさこさん、ラメス、ラメスの奥さん…。
旅仲間と一緒に過ごす時間が充実していると、8日間が短く感じられる。
マレーシアに入ってから、
ラオスやカンボジア、バンコクで何人も出会った日本人旅行者を数人しか見かけていない。
バックパッカーとなかなか出会うチャンスがないマレーシアでは
数人と時間を共に出来るだけで楽しい。


前日はラメス、奥さん、エベちゃん、みさこさんと夜遅くまでイラン風シーシャカフェで寛いでいたので、
翌日の目覚めは11時。
シーシャカフェの後にラメスの誘いにのってマレーシア西海岸のポートディクソンまで行ってたら、
クアラルンプールの滞在が延長していただろう。
どっちにしろクアラルンプールには戻ってくるのでたいした差はないが。

すぐにウィーラーズゲストハウスをチェックアウトして
中華街近くのバスステーションに向かう。
ラメスによるとバスステーション周辺で声をかけてくる客引きはぼってくるそうなので、
直接屋内のチケット売り場のカウンターに行った。
それでもイポーまで25リンギット(750円)と、
2時間ちょっとのバス移動なのに高く感じられるのは気のせいだろうか。

快適なマレーシアのバスでは居眠りすることなく、
久しぶりにマネーベルトに収納しているiPhoneを取り出して音楽を聴いたりする。
これまでの東南アジアと違って、バス車内では西洋人バックパッカーを見かけたことがない。
カンボジアのように隣の席の旅行者と会話するという機会もなく、
そもそも2列、2列の席ではなく、1列、2列の幅の広い椅子では
のんびりと車窓を眺めながら音楽を聴くも悪くない。

イポーではクアンタンのように郊外のモダンなバスターミナルで降ろされ、
人に尋ねて、市バスでイポーの街中まで行く。
市バスの終点はイポー駅近くのバスステーションらしく、
そこから再び街中の宿まで歩き、ちょっと手間がかかる。

7月15日はマレーシアの祝日らしく、イポーはゴーストタウンのようだ。
クアラルンプールから来ると田舎の街に見えるが、日本の友人が教えてくれた情報によると、
色あせた地方の街のようなイポーがマレーシア第三の街らしい。
実はイポーには2002年に一度訪れていた。
当時は知らずにオンボロの売春宿に泊まってしまい、
夜な夜なドアのノックと蚊の攻撃に苛まれて満足な睡眠がとれず、
当時の薄汚れた魔都のようなイポーの印象は悪かった。
だが、12年ぶりのイポーではかつての面影が見つからない。


歴史が積もったコロニアル調の建物が眠気を誘い、
街中にはゆったりとした空気が流れている。

今回は事前に調べたHong Hin Hotelにチェックイン。
中華系のホテルだが、これまでのマレーシアで初めて部屋でもWiFiが満足に繋がる。
掃除も行き届いており、清潔な部屋だった。




マレーシア在住のヨルダン人ラメスと奥さんによると、
イポーは名物のチキンライス以外に街の見どころはないらしい。
確かに街中を歩いていて西洋人やバックパッカーらしい旅行者、
さらに普通のマレー系や中華系の観光客も見かけることがなかった。
でも、刺激の強いクアラルンプールの後では特に何もない街でのんびりするのもよさそうだ。
せっかく部屋でWiFiが繋がるので、3日間滞在し、
8月後半から長居するシンガポールについて調べたり、
9月末に日本から遊びにくる友人と再会し、
シンガポールとインドネシアを旅行するので、
ジャカルタ行きの航空券を調べて予約したりする。

イポーの中華街をうろつき、名物のチキンライスを探す。
屋台風のレストランでチキンやもやし炒めを食べている中華系が多い。



実際に一軒の店に入ってみて、4.5リンギット(130円)のチキンライスを食べてみる。
今まで食べてきたチキンライスより濃厚な味わいで旨かった。


また、別の日には同じ店で大勢の人が食べているのと同じチキンともやし炒め、
ライスヌードルを食べ、これまた美味しく、
それでいて11.5リンギット(340円)と高くなかった。




イポーには街中を流れる川を挟んで西側に旧市街があるようで、
古いコロニアルの街を歩いてみる。
色褪せた建物もあるが、ちょっとした官庁や銀行が集まる中心街では
外観が新たに塗り替えられているようだ。




旧市街にあるマレー鉄道のイポー駅もコロニアル風でいい。


イポー駅のカウンターで列車料金について尋ねてみたところ、
クアラルンプールからシンガポールへのマレー鉄道の2等席は
34リンギット(1000円)と予想していたより安い。
なぜかシンガポール発クアラルンプール着の列車は同じ2等席でも
34シンガポールドル(2700円)と3倍くらい高いそうだ。
シンガポール発とはいえ、実際はマレーシア国境近くのウッドランド駅出発で、
自分自身で国境を越えてマレーシア側のジョホールバル駅から列車に乗れば安いらしく、
シンガポールでわざわざ高い運賃払ってマレー鉄道に乗るメリットはなさそう。
9月末に再会する友人は日本からクアラルンプールに飛び立ち、
シンガポールに移動するので、
早速安いマレー鉄道をLINEメッセージで勧めたりした。

イポーもまた他のマレーシアの街のように中華街があり、
リトルインディアもある。
一瞬別の国にさまよい込んだような錯覚に陥るインド人街もぶらつく。




イポーの街自体は3時間もあれば一通り廻れてしまう。
せっかく3日間滞在するので、
Hong Hin Hotelのロビーにあった観光情報を見て、
郊外のperak tongという洞窟寺院を見に行く。
クアラルンプールでは日帰りでヒンドゥー教寺院があるバトゥケイブを訪れたが、
perak tongは中華系の寺院らしい。

イポー駅南側のバスステーションから35番のバスに乗り、
perak tongへ。
1.5リンギット(50円)なので市バスのような感じ。


ちょっとした工業地帯のようなところで降りると、
カルスト地形の岩山とperak tongの寺院が見える。
岩山の頂上には展望台があり、登れそうである。


ヒンドゥー教のバトゥケイブとは異なり、
洞窟寺院の中には黄金の仏陀がまつられている。
また、観光客でごった返していたバトゥケイブから一転して、
数人の中華系がいるだけなので洞窟内は静まり返っている。




犬達も洞窟で戯れており、
平和な空気が漂っている。


洞窟の奥には階段があり、登っていくと岩山に出る。
岩山の階段は急で、段数もバトゥケイブよりはるかに多いので、
汗が吹き出る。
ドリンクを一切持ってこなかったのを後悔してしまう。
perak tongの岩山もまた猿が多く、集団で威嚇されたりした。
階段を上っているのは自分一人なので、人間が珍しいのだろうか。



ようやくたどり着いた頂上からはイポー郊外の絶景。
…というには大袈裟で、工場や平屋が続く街並と背景のカルスト地形が青空のもと広がっている。


山頂ではそよ風が清々しく、イポーからのプチ旅行として訪れる価値があると思った。



観光客がまったくいない街もたまにはいい。
イポーでの3日間の空白の後はタイに近いだけあって観光客が多いペナンを訪れる。
2009年以来5年ぶり、3度目のペナンでは島をじっくり廻りながら一週間はいようと思う。




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